34 僕と彼女とメイド様
「瑠璃さん・・・その姿は・・・」
呆然としていたがなんとかフリーズから帰還してそう問いかける・・・場所は自宅の玄関ーーー何故かメイド服を着てバイトした後に彼女が自宅でメイド服着用&「おかえりなさいご主人様!」という定番的な台詞を言ってくれたあたり、嬉しさを通り越して困惑が大きい。
いや、もちろん嬉しいよ。うん。
瑠璃さんはいつもの雰囲気もいいけど、フリフリした可愛いメイド服・・・まあ、本職とは違うとはいえ、メイドのコスプレ的なものが非常に生えていて見ているだけで癒される。
コスプレ的な衣装も、瑠璃さんの美しさと上手く噛み合うように感じられるし、正直男としてはかなりぐっとくるが・・・なんだろ・・・メイドの女装バイトして疲れて帰ってきたら彼女のメイド姿に癒される自分という構図に酷く頭が痛くなるよ・・・
そんな僕に対して瑠璃さんは上目使いで言った。
「ダメだった?」
「・・・・可愛いよ。最高です」
「ふふ・・・よかった」
うん。無理だよ。上目使いで瑠璃さんにそう言われたらそう答えるしかないでしょ?最初から選択肢なんてないのね。
そんなことを考えていたら瑠璃さんは「でも・・・」と少しスマホを取り出して操作すると何やら画像を表示させてからこちらに向けて言った。
「タツも可愛かったわよ♪竜子ちゃん♪」
見ればそれはさっきの僕のメイド姿の写メで・・・て、なんで!?
「ちょっ・・・どうしてそれを・・・!?」
「親友くんがくれたのよ」
「あいつか・・・!」
内心でパチリとウインクする親友に明日きっちりと報復しようと決意していると瑠璃さんがこちらに寄ってきてそっと露出の多いその格好でべったり張り付いてきた・・・て、ちょっ!?
「る、瑠璃さん!?な、何を・・・!?」
「冷えるから入りなよタツ」
そういって抱きついたまま開けっ放しのドアを閉める瑠璃さん・・・ドアを閉める時に密着度が高まり柔らかい感触がしたのは・・・気のせいだと思う。うん。僕は紳士だから大丈夫。変態という名の紳士ではないよ?本当に紳士、ジェントルマンだから。
「タツ・・・じゃなくてーーーご主人様♪」
「!?る、瑠璃さん・・・それは止めて・・・」
「嫌だった?」
嫌じゃないから困るんですよ!瑠璃さんにメイド姿で「ご主人様♪」なんて呼ばれると本気でヤバイ。破壊力が段違いだよ。
さっきまでのお遊びメイドじゃない瑠璃さんメイドに悶絶する僕に畳み掛けるように瑠璃さんはくすりと笑って言った。
「タツはやっぱり可愛いね♪」
・・・・うん。赤面しかできない自分にマジで嫌気がさすけど・・・疲れた身体にこの瑠璃さんの猛攻は堪えます!瑠璃さんは僕を萌え殺す気ですか!?
そんな精神との戦いをしながら僕は瑠璃さんに遊ばれながら瑠璃さん手製の夕飯を美味しく頂きました。
瑠璃さんメイドはヤバイ・・・。




