表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/68

32 僕とメイドと竜子ちゃん

ああ・・・何故こんなことに・・・


「きゃー!可愛いわね!素敵よ竜子ちゃん!」


「うんうん。似合ってるぞ竜子《カシャリ!》」


「写メを取るな!うぅ・・・嬉しくないよぅ・・・」


興奮気味の白石さんとニヤニヤし写メを取る順一に僕は恨みがましい視線を向ける。うぅ・・・なんだろ・・・どんどん人として間違った方向へと向かってるような・・・


「それじゃあ、今日からよろしくね!毎週水曜日の夕方からのシフトで最初は様子を見て、人気次第で増えるかもしれないけど・・・」


「・・・もう好きにしてください」


うん。ここまで来たら一回も二回も同じ・・・わけではないが気にしたら負けだろう。何より人気など出るはずないから大丈夫だろうし。


そう考えていた過去の僕を今ならしかりつけたい。





「竜子ちゃーん!こっちもよろしく!」


「竜子ちゃん!写真いいかな?」


「竜子ちゃん!俺と付き合っ・・・ぐぼ!」


・・・・ひっきりなしに呼ばれる僕。竜子という名前がなんだか本来の名前に聞こえてくるから不思議だ。いけないいけない。僕の名前は達也であって、竜子じゃない!


華やかな店内はメイド服の女性と男女の客が一杯いるのに何故かそこで目立つ僕。


結論から言えばかなりの客にさっきから引っ張りだこにされて数時間でもはや僕は心身ともにくたくただった。


主に男性客に呼ばれることが多いが・・・何故かメイド喫茶に来ている女性客にも呼ばれる不思議な現象には驚かされたけど・・・てか、メイド喫茶って男だらけの印象なのに意外と女性客いるのね。


「エミリちゃん!竜子ちゃんとツーショットいいかな?」


「あ、はーい!竜子ちゃん」


「は、はぃ・・・」


そんな中でも結構多いのがこの店の人気ナンバーワンのメイドたるエミリちゃんとのツーショットの写真の要望だ。

意外なことに店内は許可さえとれば違法な撮影以外はコミケのコスプレ並みに撮ってもOKだそうなのだ。


エミリちゃんは人気なのがわかるくらい可愛い容姿の子だからわかるけど・・・何故僕も一緒に撮られるの?そこがわからない・・・


「うーん!竜子ちゃんとエミリちゃん可愛いねー!」


「ありがとうございます!」


「あ、ありがとうございます・・・」


ハキハキと答えるエミリちゃんに対して僕はと言えば疲労と心のダメージで少し陰りがちな笑みでしか返せなかった。瑠璃さんに可愛いと言われるのはまあいいけど、同じ男に可愛いと言われるのはなんだかかなりショックだ・・・


ちなみにそんな僕を見て店内の席でのんびりとお茶をしている親友には後でお話をしようと思う。うん。マジで。


「竜子ちゃーん!そろそろ上がりの時間だからおいで!」


「は、はい!」


そんなことを考えていたら店長の白石さんからの救いの声が・・・!ありがたいです!


「「「「ええーーー!!!」」」」


とか思っていたらその声に何人ものハモったような残念そうなそんな声が・・・え?なんなのその反応?


「大丈夫ですよみなさん!来週も竜子ちゃんには引き続き入って貰いますから!」


「「「「おおーーー!!!!竜子!竜子!」」」」


何やら店長のその声に歓喜したように巻き起こる竜子コール・・・やめて!恥ずかしい!


そんな疲労満載でこの日の突発的な罰ゲーム的バイトは終了した。


ほんとに疲れたよ・・・




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ