25 僕と彼女と場違いな安堵
シリアスだったはずが・・・相変わらずシリアス展開の才能が皆無な作者ですみませんm(__)m
「それで・・・私のタツを誘拐して・・・一体どうしようって言うの?」
ニッコリと微笑んではいるが・・・明らかにキレてる瑠璃さんに・・・しかし青髪の女性は無謀にも挑発的な口調で言った。
「わかりきってんでしょ?あんたを誘き出して潰すためよ。ここいらは元はウチの縄張りーーーあんたらはお呼びじゃないんだよ!」
「そう・・・そんな下らないことが理由かしら?」
「なんてすって!」
怒りを露にしている青髪さんに対して、瑠璃さんはどこまでも静かに・・・呟くように言葉を続ける。
「そんな下らないことに私のタツを巻き込んだ・・・それがどういう意味なのか分からないのかしら?」
「はん!こんなダサイ彼氏ごときに・・・」
《ヒューン!》《ガッ!》《コロコロ》
音声では分かりにくいだろうが・・・端的に言えば青髪さんの横を金属製のバットがギリギリかするように飛んできて床に落ちた・・・ふいをつかれたのか、青髪さんが呆然とする中で瑠璃さんはいつの間にか僕の目の前に表れて笑顔を浮かべた。
「ごめんね危ないことに巻き込んで・・・とりあえずこいつを殺すから少し待ってて」
・・・OK。落ち着け自分。僕が殺られるわけではない・・・けど、笑顔の瑠璃さんの内に秘めたる殺意がじわりと見えて、冷や汗が吹き出てくる。
「な、何しやが・・・」
「こっちの台詞よ。タツを返せ」
その言葉と共に僕の体は瑠璃さんの方へと寄せられて・・・僕を抱き締めた状態で瑠璃さんは鮮やかに回し蹴りを一撃青髪さんに叩き込んだ。
「がっ!」
そのまま床に叩きつけられて苦悶の声をあげる青髪さん・・・なお、現在僕は瑠璃さんの豊満なバストに顔を埋めているため、視界どころか、心地よい香りと感触に包まれて場違いにも安堵してしまっております。
あぁ・・・瑠璃さん柔らかくていい香り・・・
「ちくしょう・・・おい!お前ら・・・」
「無駄よ。全員ウチのメンバーが鎮圧したから・・・残ってるのはあなただけ」
「なっ・・・出鱈目を・・・!」
「事実なんだけど・・・さてと・・・タツ」
そこで抱き締められていた僕は、ようやく抱擁の力を抜いて少しだけ見上げることが出来た瑠璃さんに頬笑みかけられた。
「少しだけ・・・耳と目を塞いでいてくれる?」
「う、うん・・・」
何をするのかは聞かないでおこう。
僕は言われた通り、瑠璃さんから離れると顔を扉側に向けて耳と目を塞いで時を待った。
なお・・・後ろから時々聞こえてくる悲鳴や、《ドカ!》《バキ!》《ゴキ!》という人体から聞こえてはいけないはずの音が若干聞こえた気がしたのは・・・気のせいだと信じたい。




