19 僕と彼女とエプロン装備
今年最後の更新・・・来年も是非とも本作をよろしくお願いしますm(__)m
「はぁ・・・」
帰り道・・・久しぶりに一人で下校しながら僕はため息をつく。
考えてみると本当に久しぶりに一人で下校してるよ僕。
瑠璃さんと付き合い初めてからはほとんど毎日瑠璃さんと下校していたし、それ以前はたまに時間が会えば順一あたりと下校しながら寄道・・・なんてこともあったかな?
本当なら男の僕が瑠璃さんを家に送るべきなんだろうけど・・・うん。そんなちっぽけな疑問は瑠璃さんには通用しない。
よく、「男としてのプライドが・・・!」なんて言う言葉も聞くけど、別に僕には無関係なものだろう。
そんなことを言ったら僕は毎日プライドをへし折られてるし、まあ、時には必要なこともあるかもだけど・・・僕としては、好きな人と一緒にいられる些細な幸せがあれば、プライドなんて対して重要ではないと思うし、何より好きな人の前でなるべくありのままでいたいというのが僕としては本心だったりする。
よく、芸能人の離婚とか報道してるけど、あれはある意味飾った自分を相手に見せていてそれが剥がれて別れる・・・なんてケースが多そうだと僕としては偏見を抱くことがある。
なんだか恋愛って大変だな・・・と他人事のように考えているが、僕も一応恋する男な訳で・・・うん?文脈が変?
瑠璃さんが男前すぎて、僕が女々しく見えてしまうのは仕方ないだろう。
まあ、もし瑠璃さんに別れを切り出されたら女々しくすがり付くよりも、俯いて顔をあげられない状況になるとは思うが・・・だ、大丈夫だよね?いきなり「別れよう」とか切り出されないよね?
そうなったら、ある意味この世の終わりだよ・・・僕から別れを切り出すことはないだろうけど、瑠璃さんなら引く手あまた・・・はぁ・・・捨てられないように頑張るしかないかな?
でも、頑張って恋愛するのも違う気がするし・・・やっぱり難しいなぁ・・・
まあ、かなり脱線したが、僕がため息をついた理由は瑠璃さんに捨てられる想像をしたからではない。
・・・・想像したらなんか泣けてきたけど、違うから。うん。
屋上に生徒会長様に呼び出された用件は2つ。
瑠璃さんと僕の関係についてと・・・僕への生徒会へのお誘いだそうだ。
まあ、当然断ったけどね。
え?普通は持ち帰って検討するだろって?
いや、僕にそんな重役は無理だよ。
生徒会なんてやって、瑠璃さんとの時間が減って破局・・・なんてことにはならないだろうけど、やる気のない生徒が責任ある仕事をするのは違うと思うし、何より向いてないからだ。
平凡な僕には精々が「生徒会選挙前の選挙管理委員会の下っ端」クラスが精々で・・・・役員とかは柄ではないです。
まあ、僕のNOという答えに生徒会長様は「考えるだけでも考えて」と言ってはいたけど・・・無理なものは無理。
人間には出来ることと出来ないことがあるんです。
え?たかだか生徒会の仕事を無理とか言うなって?
いや、だって、放課後居残って仕事を・・・とか嫌だよ。
僕のスタンスは目立ちすぎずに「クラスの大縄で連勝記録を消さないように無難に飛ぶ」くらいが丁度いい。
うん。そうだよね。
まあ、結局拒否はしたけど、明日改めて聞くと言われてしまったので、明日も同じ場所に行かなきゃダメだそうです。
面倒な・・・
「そう言えば夕飯どうしよう・・・」
考えてみたら、夕飯今日は一人だから何か作るにしろ買うにしろ一度は家に帰らないとな・・・はぁ・・・なんだろ・・・
「瑠璃さん・・・」
一人の帰り道がこんなに寂しいと思えたのは久しぶりかもしれない。
明日は一緒に帰るのかな?
そんなことを考えていたらいつの間にか家に着いていたようで、夕日をバックに家の扉を開けてーーーフリーズした。
「あ!おかえりタツ」
瑠璃さんがいた。
それだけならまだ大丈夫。
問題はその後で・・・
「あの・・・瑠璃さん?その姿は・・・」
「え?見てわからない?」
「その・・・見間違えてなければ・・・」
そう、僕の視力がおかしくなってなければ今の瑠璃さんの姿は・・・
「エプロン装備?」
「ふふ・・・伝説の裸エプロンやってみたよ」
悪戯っぽく頬笑む瑠璃さんの言う通り・・・どう見ても瑠璃さんの姿はエプロンだけだ。
うん。肌色が多すぎるエプロン。
初めてみたよ。本物の裸エプロンを・・・なんていうか・・・
「素晴らしいです・・・」
「ふふ・・・気に入ったみたいね」
はい。そんな属性はないと思っていたが・・・僕にはそちらの素質もあったらしい。
そんな訳で・・・待ちに待った瑠璃さんが裸エプロンで我が家におられた。




