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セカンドエンド  作者: 米西 ことる
第5章 氷雨の夜に
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第一の前兆

第一の厄災は魔物の大量発生から始まった。


現代よりも遥かに多く、強い魔物が世界中で発生し、その中でも人間の魔物である魔人は無類の強さを持っていた。


ヨーロッパ地方は七体の魔人によってある国は一夜で滅ぼされたこともあった。


そんな中、第一の前兆アルファス・ドームは仲間を連れて旅を始め、次々と魔人を倒していった。


その中でも、智也が興味があったのは、【腐食の魔人】モルギト。グールの祖であるこの魔人はアルファスによって千年以上前に討たれたが、別の世界線では紗由理の肉体を乗っ取って復活を果たしている。


腐食の魔人は魔力が【細菌】のような特性を持ち、魔力を食らって増殖し、死体を操ってゾンビ化させる力を持つ。

魔人は触れたモノを腐敗させ、鉄の武器も当たる前に朽ちたという。


身体能力は人間を遥かに凌駕し、鋭い爪で容易く人間の肉体を抉り取り、魔人が暴れた場所には臓物が飛び出てなおも動く死体によって埋め尽くされた。


しかし、アルファスは自身の魔力特性【性質変換】を用いて細菌への抗体を作り、腐食と伝染を防いで勝利した。



その後、七体の魔人を倒したアルファスは、元凶となる存在を討つために自らを短剣に変え、親友のメイフィス・シャールに託し、仲間たちと協力して元凶を討ったことで世界を救った。



「こんなところです」

ソフィアが長い物語を話し終えて、一息ついた。


「とても興味深い話だったよ。ありがとう」


「どういたしましてなのです! ......あれ、智也さん怪我を成されましたか?」


ソフィアは智也の服の裾を指さした。智也が視線をそちらに向けると、僅かに血が付いていた。あれ、何これ? でも怪我はしてないよ」


「そうですか、良かったです。それでは、私は部屋に戻って勉学の続きをいたします。ミスティファさん、智也さんごゆっくり!」



ソフィアはセパスと共に上の階へ登っていった。


「ソフィアちゃん凄いですね。あんな長い話を語れるなんて」


「そうだね。あの子はもしかすると、私以上の魔術師になれるかもしれない」


「朝霧さん超えの魔術師......もはや、想像つかないですよ」



智也は服についていた血痕をもう一度見た。かなり乾いていて、染み込んでしまっている。


「朝霧さん、探知魔術を使えば誰の血液かわかったりしますか?」


「うん。少し時間はかかるけどわかるよ。でも、その血痕はどこでついたの? 確か私と幹部会議に出ていた時は無かったはずだけど......」


「......もしかすると、あの時、いや、でもそれしか考えられない......」


「智也くん、心当たりがあるようだね。それはどこなの?」


「............ニゾルデさんの研究室です」


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