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セカンドエンド  作者: 米西 ことる
第5章 氷雨の夜に
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裏切り者

 二日後、8月15日、幹部会議が行われる。


魔術連幹部、総勢十二名が全員出席した。

智也もその会議に参加することになった。



事前に幹部全員にこう通達している。


『魔術連が襲撃を受ける可能性がある』


アッシュ・ゴルドーが喋り始める。

「魔術連は魔物や魔術犯罪者から人々を救うために存在している。その理念にとって障壁となるであろう組織、諸君らもわかっているだろうが、深淵教団だ。奴らは、いま我ら魔術連を襲撃し、幹部メンバーを皆殺しにするつもりだ。しかし、そんなことがあれば魔術連の司令系統が混乱する。だからこそ、我々は今ここで、その対策を練る必要がある。智也くん、提案者である君から一言頼む」


「はい。アッシュさんのおっしゃった通り、魔術連は深淵教団に狙われています。深淵教団の幹部メンバー、および能力は事前に配布された資料通りです。今回の作戦は、幹部の方々に二人一組になってもらい、相性の良い相手と戦闘して撃破してもらいます」



現在、使徒の目は六人。深淵教団てま今回の作戦に関わるのは『使徒の目』全員と『魔眼』一人。


うち、使徒の目の二人は蛇骨の触媒の護衛のため不参加。残る四人が参加する。


最重要である触媒の破壊には、朝霧とその弟子である宇佐寺。そしてもう一人幹部が同行する。


魔人の復活阻止のための二条 紗由理の救出作戦には智也とファング、そして遠崎純也が作戦にあたる。


残る『使徒の目』戦において重要になるのは、音の神の契約者を守護することだ。


音の神の契約者を失えば、音の神が担っている魔術連の情報収集網や緊急時の連絡網、さらには"切り札"を使用できなくなる。


音の神の守護にはレミシアと黒魔の老魔術師ニゾルデがあたる。この二人は朝霧を除く魔術連の最高戦力となる。この二人が対峙することになるのは【神の目】ゾルデイラ・ヒューラー。



『使徒の目』はそれぞれ、魔術連魔術隊の隊長ハイパーと参謀クラークが【調律の目】アテリス・アステールと対峙。


アルマトゥーラ・マジカ率いる魔術連魔法隊の隊が【四色の目】リアム・コルクナーと対峙。


残る【緋色の目】にはボブ・ネメシスが率いる魔術連魔導具隊が対峙する。



大まかな作戦内容が決まり、幹部たちは解散した。




解散してすぐに幹部である朝霧、アッシュ、レミシア、そして老魔術師ニゾルデが集まった。


「それで、話とは何かね?」

黒い外套に白色の手袋をした白髪の老人がアッシュに質問をした。


黒魔の魔術師と呼ばれるこの老人の名はニゾルデ・シャール。見た目は七十代ほどで、朝霧の実家であるシャール家の現当主だ。


ニゾルデは朝霧の兄の孫で、魔術師としては朝霧並みの凄腕で、魔法は使えないため戦力では朝霧に劣るがそれでも魔術連で二番目に強い魔術師である。


アッシュが答えた。

「魔術連幹部内に裏切り者がいる。そして、そいつは必ずこの情報を受け渡そうとするだろう。すでに怪しい者には目をつけてあるから、あとはそいつが尻尾を出すまで待ってもらいたい」


「ほお、それは私を信用したということか?」


「そうだ。貴方には不審な点が一つもない。かつ魔術連結成時からいる最古参の一人だ。信用に値する」


「はっはっは、それは嬉しいな。それで、誰を怪しいと睨んでいる?」


アッシュが怪しんでいた人物は魔術連魔術隊の参謀クラーク・スマートだった──



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