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セカンドエンド  作者: 米西 ことる
第5章 氷雨の夜に
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回帰、そして...

鳥居の門をくぐり、二人は目を瞑った。

不安からか、お互いの手を強く握り、時空間の激流を未来の方向へ進んでいく。


そしてしばらく経ち、空中に黒い穴が開き、そこから二人は勢いよく外に放り出された。

二人は事前に防御魔術をかけられていたため、無事に着地した。


轟音と共に土煙が舞い、二人は慌てて周囲を見渡した。

土煙が晴れた頃、今いる場所がどこかの教会であることがわかった。その教会は十字架の代わりに目のマークで装飾されている。


昏は慌てていた。

「どこ、ここ?」


縁の強いモノの近くにタイムスリップする算段だったが、二人はこの場所は一度も来たことが無い。


二人が混乱していると、女の声がした。

「おや、まさかここに来てしまうとはね」


その声は因縁の相手、智慧の魔女だった。

二人が振り返ると、そこには魔女がいた。


魔女を見た智也は、昏の制止もきかず、迷わず魔術を使って攻撃した。


しかし、魔女の左肩から白い結晶の羽が現れ、それを盾のようにして防御された。

「いきなり攻めて来るとはね......ただ、決着には少し早いから、私はここで去るよ」


魔女は指をパチリと鳴らし、即座にゲートを生み出してそれに入った。


「待て!」

智也は追撃を試みるが、逃げられてしまった。


しかし、慌てていたたのか、智慧の魔女は小さな何かを落としていた。

それは木を彫って作られた、あまり上手くない出来の木製の指輪だった。



混乱している昏が訊ねた。

「智也、あの人は一体誰?」


「......黒幕だよ」


「でも、いきなり......」


昏は殺意を露わにしていた智也の表情を怖がったようだ。


「......ごめん」


しばらく経ち、冷静になった智也は現在位置を確認することにした。

場所はヨーロッパ地方の西側、山奥の場所だった。


「少し、ここを探索してもいいか? あいつの手がかりがあるかも」


「わかった。行こう」


二人は慎重に教会内の探索を始めた。

かなり大きな教会で、建築されてからかなりの月日が経っていると推察できる。


聖堂内にはには赤色のステンドグラスがはめられ、人型の十四の神の石像が彫られている。



「何の宗教なんだ?」


聖堂の奥、埃の状態を見ると、何かが動かされた跡があった。少し調べると、隠されていた扉を見つけた。

二人は中へと入った。

そこには異形を模った石像があった。


皮膜に無数の目がついたような異形の石像を前にして、二人は少し動揺した。

隠し部屋の中は書斎となっていたが、本棚にある本は僅か数冊しか残っていなかった。


残っていたのは全て魔導書だったが、見たことのない言語で書かれていた。

充電が残り僅かなスマホの翻訳機を使ってみるが、該当する言語は無かった。


智也はそこにあった三冊を持って変えることにして、二人は智也のゲートで家に帰ることにした。



現在、8月13日 午後21:00


深淵教団による魔術連襲撃まで残り一週間ほどだ。

智也は昏を家まで送ると、すぐに朝霧の元へ向かった──


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