最終章 答え合わせ (5)
居候生活も悪くないです。確定申告のやり方がイマイチピンと来ていません
よく行くスキー場の策動の方からお菓子いただき過ぎていてどう返したらいいかわかりません
インフルとか流行っているので気をつけて
全ての捜査員が会議室に集まったのはローラー作戦を敢行して約2時間後のことだった。橘の代わりに萩原が捜査を取り仕切っている状況である。
浅野は下川公平が送ってきたメールの内容を簡潔にまとめ加えて添付資料を配布し、ボイスレコーダーの音声データが届くまでじっと待っている。きっとあの中に答えがあるのではないか、どんなことでもいい吉野を救い出し橘と下川この事件で生まれた多くの被害者と刑事たちの無念を晴らした、一人の人間として、一警察官としてその責務が胸の中で渦巻いている。今か今かと待っていると、鑑識官が姿を現し復旧したデータを早速全捜査員に聞こえるように響かせる
そこにあるのは、南が持つ歪んだ欲望と比嘉の憎悪だけである。おそらく控え室や従業員専用の部屋のような場所で話をしているおだろう、少し反響しているように聞き取れる(会話のみになります)
『おや?比嘉くんと笹野くんじゃないか久しぶりだね。いつ見ても二人は美しい。一種のアートに見えるよ。ところで話とはなんだい?』
『そうですか。芸術品・・・あんたは昔から何も変わらない。ましてや俺や笹野さんに対してずっとこの調子。本当に反吐が出るよ。』
『一体なにが言いたい?俺が君にどれくらいの手助けをしてきたと思っている?』
『担当直入に言わせてもらおう。俺たちは今後この店と全くの関わりをなくし、二度とあんたがあれたちに接触を取らないようにしてもらう。簡単だろう?』
『お前ら二人簡単にここから抜け出せれると思っているのか?況してやお前らはうちの看板商品なんだぞ。店の損益はどうなる?』
その後一度何かものが叩きつけられるような音が聞こえ次に比嘉はこの音の内容について語り始める。
『あんたの言う損益の補填だ。1億はざらにあるもっと欲しければ言うこったな。それじゃあ失礼させてもらおう。俺のことを欲している人間がいるもんでね。』
『待て!お前のために与えた、あの、奥多摩にある別荘はどうする気だ?あれは俺とお前らのものだぞ?』
『あー!あの別荘ですか。もちろん今後も使わせていただきます。私と愛するフィアンセのために。と言うがまだ結婚できていないが・・ね。もう迎えに行くんです』
『勝手に新居にするだなんてな!あんたは・・何をしている』
『笹野くんいいですよ。殺してしまいましょうか。いらないものは捨てなくては・・ね?笹野くん』
しかし、笹野は決して動こうとはせずにじっと固まってしまったのか物音一つ聞こえて来ず5分たってから音声が再び流れ始める。躊躇している様子が伺え、やはり橘が残していた音声のように笹野は人を殺すような狂気は持ち合わせておらず警察官として、一人の人間として超えてはならない一線を超えまいと必死に抵抗しているように考えられた。
『俺には、人を殺すなんてできない。橘さんに作った借りを全て返すまで俺は外道になど走るものか、悪いが俺はこいつを殺すなんてできない。かつて屈辱を受けていたことがあってもだ』
そしてすぐに金属が床に落ちるような音がなり響き外道に落ちないように踏みとどまる。それは比嘉もわかっていたのだろう、ため息をつくと笹野を下がらせてから二人だけの会話を始めていく
『あんたの元から俺は離れる。せいぜい甘えの言う一番がいなくなることを噛み締めろ。』
『なら、お前の秘密をバラしてもいいんだぞ。比嘉雅仁。お前があのバスジャック事件の真犯人であることは実は知っているんだよ。これを世間様にバラしてもいいのかな?そこで手を組もう、俺がバラさない代わりに俺の一番で働いてもらおう、どうだ?』
『そうか、そうかだったら話は早い。俺とあの子との再会を邪魔すると言うのならば・・・そうさせてもらおう。返答は後日行うとしよう。』
『いい結果を期待しているよ。上林さんに君を取られる前に君を手に入れたくてね。』
『もう遅いぞ。何もかも』
そこで音声は途切れていてこの会話があった後、1件目の事件が発生しこれを録音していたことがバレてボイスレコーダーの持ち主である2件目の被害者が生まれたと考えられる。そしてこの音声情報から気になることも生まれた。会話の中に出てきた奥多摩の別荘についてである。つまり榛原が言っていた虎ノ門の住所はスケープゴートでありながら時間差を産むための布石であったことも同時に言えたのだ。虎ノ門に踏み込むことを前もって予測していてどこか別の場所で身を隠してから奥多摩の別荘に向かったと考えられることが捜査員たちの満場の一致というもので判断つけることができ、もう一つの住居さえわかれば物的証拠が上がるかもしれないと萩原は橘ならどう考えるだろうかというある一種の先入観で物事を判断する。
つまり、今回の事件は全てあのバスジャック事件という圧力釜の蓋が壊れて暴走し私利私欲のためだけに走った比嘉の強行である。自分の欲のためだけに人を殺し続け吉野という依代を求め続けた悪魔の行動、連続殺人という隠れ蓑に逃げていたモンスターの正体がこれだった。犯行の動機は見つかった後は完全に物的証拠を見つけるのみだ。そしてその物的証拠が見つかるまでそう遠くはない
今回どえらい短いやんけ。ということでボイスレコーダーの中身を書きました
次回は警視庁と吉野の目線が入れ替わり立ち替わりしますが宜しくお願いします
それじゃあおやすみ




