ヤンデレ回?最終章 答え合わせ(2)
テスト期間に投稿したぜー!
もうどうにでもなっちゃえやーい!
吉野が誘拐されて二時間経った時の警視庁では、吉野の捜索と捜査を行いつつ橘を刺した笹野の行方も同時に追っていた状況になっている。
それを知らず比嘉の命令で榛原は執務室兼会議室に入ると一斉に捜査員たちが榛原を見つめ今まで向けていたような暖かな視線ではなく冷ややかで、冷徹でそして何よりも比嘉の手先ということが何よりも感じ取れた。
今まで警察庁で事務作業を行い、突然パッタリと連絡の取れなくなった上司である比嘉の命令を受け、警視庁にきたのだが今はそういう状況ではなかったことに今ようやく知ることになる
「榛原警部ちょっといいですか?」
そういうと気まずそうに浅野と李が捜査員たちからの冷たい視線を遮るように会議室の外にへと連れ出して事の経緯を話し始める
。橘が刺されたこと、刺した相手が笹野であるということ、そして指示をしたのはもちろんの事で比嘉ということ、上林次長もまた関与していて今回の事件の根っことなっているということ、吉野が誘拐されたこと。
何を話しをしているか全くもって理解できない様子である、いや理解したくないということが正直なる気持ちであろう。それを聞いた途端に榛原は当然崩れるように立てなくなってしまい咽び泣くほどの号泣をしてしまう
「嘘よぉぉぉ!吉野さんが・・優子ちゃんが捕まるなんて、笹野刑事がそんなことするなんてありえない。信じるものですかぁぁぁ!」
浅野がすかさず立たせようとするが全身が脱力しきっている状況では何もできすただ李が優しく背を撫でて落ち着かせようと必死になだめるので精一杯だった。
同じ女性警察官として、まして警察庁では孤独であると漏らした時も吉野は黙って聞いてやり、良き相談相手として名刺を渡していたことは捜査員たちは皆知っている。
捜査員として一番不向きなはずの吉野がなぜ多くの人間に愛されているのか、それを捜査一課にきたことによって捜査一課の人間性、暖かさ、そして比嘉の素で働いていた今までの重圧感から解放してくれた。
唯一の友に近い存在、そしてあのバスジャック事件の時に最後までバスに乗り共に大阪まで行った時に犯人に対する恐怖心を少し和らげてくれた、その人物が吉野だった。
バスジャック事件の時に親身になって捜査にあたり心から助けようとしてくれたのは、紛れもない笹野刑事本人だった。暖かく、被害者である榛原を支え、癒されることのない心の傷を優しく覆うように包んだのが彼である。
返しても返しきれない恩をいかに返すかで迷うも「刑事として当然だ」と言って捜査一筋に一直線で、かつて会議と称して比嘉が行う洗脳の際にもあの場にいたが自分のミスを周りにいる人間のようにバカにするどころか影で手を差し伸べて比嘉に飲み込まれてしまったようには見えず一人大きすぎる魔物にかつてのあの優しい刑事として決して揺るがぬ信念を持って孤独ながら果敢に捜査しているところは知っていたのだ。
榛原にとってヒーローとヒロインのように見える二人が目の前からいなくなったようなものだった。認めたくない、と念じたところで何も変わることはなく、魔物に食い殺されていくのを指をくわえて見ているような感覚でいること、あの時起こした不手際でこのような結果になったのではないかということが脳裏によぎると、苦しくなり動けなくなってしまう。
「その気持ち俺だってわかるよ。大切と思っていたものを突然奪われるようなものだからな」
ふと顔を上げると一人ぽつりを生気のない男性が立っていた。好青年で優しく、良い兄貴分のような男性だった人、しかし今は目が血走りいつもよりもどこかやつれていて、しかしどこからか溢れ出てくる感情はまさに殺意を超えたものだった。その感情が今その男を頭の先から足の先、髪の毛一本に到るまで浸透していてようやく言葉で言い表すとなれば「鬼」や「魑魅魍魎」それ以上とも言える。あの時いた機動隊上がりの捜査員、そんなものはもういない。
「島津さん?そんな、ここまで変わってしまうだなんて」
「自分は、大丈夫。何も変わっているところなんてこれっぽっちもないですから」
そう優しい笑顔で笑うもどこか苦しそうで、榛原から見ると島津が島津じゃなように見え今目の前で話をしているのは全く違う人物と会話しているように見えて仕方がない
彼もまた、比嘉に苦しめられたうちの一人である。比嘉に何をされたのかはわからなかった、いや詮索するのはきっと島津の心が壊れてしまうのではないかと考え込んでしまう。
それほどまでに島津は榛原が思っていた人物像とかけ離れている。榛原は査察に来る前にあらかじめ人事名簿に目を通した時に島津の身辺調査記録の欄にあることを記載されていることを思い出した。それは島津の恋人である前園夏希についてのことであり、その内容は夏希が性犯罪の被害者であると言うことであった。
また比嘉も査察の際に島津についても露骨なまでに倦怠感を示し前園についてもなぜか詳しく事件について懐かしみを感じながら内容を事細かく話しまるで、比嘉がまるでその場にいた当事者のように話しているため警察官として一つ疑問が浮かんだのだが、島津の表情、橘に起きた事件、吉野の行方不明を重ねれば比嘉は、犯人であると言うことが状況証拠とと言う名目で言えることは確かである。そして、執拗までに現警察法の改正にこだわっているのか、なんとなくだが察しはついていた。とても簡単なことである。比嘉が吉野に会うための単なる暇つぶしでしかなくもっともらしいことを何回もの会議で言っていたのは単なるごまかしでしかない。そして、警察組織専用のおもちゃにすると言う勝手極まりないことをしようとしていたのだ。そして、もっとも今欲しているものが手に入りそのおもちゃで遊びながら楽しんでいると考えられる。
「ああやって何もかも壊すつもりなのよ。優子ちゃんを無茶苦茶にした後に飲み込む気なのよ」
あの時名刺を落としていなければ、あの時、きちんと隠し通していれなこんなことにならなずに済んだはずだのにと
自分を責めながら過去のあの事件の時にあった吉野との邂逅がふと脳裏によぎってきたのだ。
バスジャック事件で大阪に向かう中もう一人バスの通路を挟んで誰かいたことはわかっていてその人物と犯人に聞こえない程度の声で話したことがありそして互いの名前を教え合ったことがあった。そして優しく励ましてくれたことも、ただ優しいだけではなく、ずっと励ましていてくれていた。その会話もずっとあのバスの中にいた真犯人にとっては筒抜けでありそして楽しんでいたのだ。
「榛原さんの言いたいことはよーくわかりますよ。でも探そうにしたって場所がわからないんです。あのくそったれがよくいきそうな場所とかないですかね。」
ただ島津の質問でも会議室に入ってきた時の多くの捜査員たちが向けていたあの目線が怖くてたまらないがここで話さないと今まで自分が感じる吉野への罪滅ぼしになるような気がして今まで比嘉と行動を共にしていて思いつきそうなところをポツりポツリと話す。
「おそらく、港区の虎ノ門の高層マンションに住んでいます。基本的には電車で通ってくるし、あまり自宅に自宅に迎えに行くことはないのではっきりと覚えていないんです。」
「それだけでも十分です。あとはこの島津に任せてください。虎ノ門ってどこだ?」
最近配属されたばかりである島津にとって虎ノ門と言われてもあまりピンとこないのが現状だった。
しかし、浅野や李は気難しい表情を浮かべる
そして、島津は疑問を抱きながら萩原に伝えると浅野らと同様に気難しい表情を浮かべるのだ。
「島津は最近入ったばかりだからわからなかったと思うんだがな、虎ノ門っていうのは言うなればここからすぐに行けるでっかいマンション群があるところでな・・・今、虎ノ門って言ったか?」
「ええ、虎ノ門と言いましたが。それが何か?」
萩原は榛原を呼び出し島津に話したことをもう一度聞くとぐっとこらえていた何かが爆発し近くに立てかけていたパイプ椅子を蹴飛ばし己の捜査に対する考え方を全部ひっくり返すようなそんな発言であった。
「クッソ!比嘉はこんな近くで笑って見ていたのか。あの野郎全部計算しつくしていたのか!」
いまいちピンときていないため変わって浅野が説明すると怒りを通り越して呆れてしまった。
東京メトロ日比谷線で警視庁は霞が関が最寄りである、虎ノ門は一つ隣の神谷町駅が最寄りとなる。
仮に榛原が言うように比嘉の居住地が虎ノ門付近であるとすればかなり近いため、いつでも吉野の行動観察や捜査時の妨害行為、ましてや犯行現場に先回りしてことを立てようとも簡単にできるということになる。
今まで起きていた犯行の場所を五角形で示して延長線上に線を結ぶと警視庁に当たっていたということではなく全て虎ノ門に当たっていたということになる。ここから全ての拠点となるようにしていたのだ。それをわざわざわかりやすいようでわかりにくく比嘉は提示していたということになる
「大至急、虎ノ門あたりのマンション一件一件詳しく当たってくれ。そしてしらみつぶしに探してくれ。なんとしてでも証拠を探すんだ。いいな!」
その場にいた捜査員たちが一斉に出て行こうとした時に李はあることを見つけて叫んだのだ。それは吉野の夢日記で書かれている風景と書いてある内容に目を向けたのだ
「こん風景、特に東京タワーがあっとって。こや吉野刑事が監禁されちょっ場所の風景だとしたら?」
その時の記載事項にはこのようなことが書かれていた
(今日の夢には顔が見えない男に拘束されていて、しきりに犯人が起こした事件の犯行動機について詳しく聞こうとする。時刻は不明だが全体的にぼんやりと薄暗く夜景のような明かりが眼に映る。男は私と話をしようとするが口をつぐむため時より苛立っているものの、それでも話をしようとする。そして覚醒しようとした時に一言何かつぶやいて消えて言った。最後にぼんやりと左まゆ付近に怪我のあとがある。それ以降は覚えていない。)
捜査員たちの耳に届く李が語った不協和音が一気に恐怖心を騒ぎ立てて萩原の号令によって虎ノ門に行こうとした時に、萩原の机に置かれていた固定電話がなり響きその内容に萩原はうろたえた。
1930。
科警研法医学担当主任、下川公平が査察に来ていた監察官によって刺され重体、付近の病院に搬送されたとのことである
口々に騒ぎ出す捜査員たちに李が再びポツンと不協和音を語り始めたのだ
(下川春人の父で科警研の下川公平が何者かによって刺される。理由は顔の見えない男による命令で、その男にとって不利な証拠が出たためである。春人を苦しめる原因はこれであり、その際腹部を刺される。橘主任同様命の保証はあるが危機に瀕するため、春人は苦しみ、そして壊れる。だが男を苦しめる要素にはなる)
萩原は急いで二手に分けると捜査員たちは赤いランプを回しながら夜の街に溶け込んで言った
一方変わって吉野は夢の中で顔の見えない男と攻防をしていた、男の正体がもう少しで見えそうなそういう感触がめの前にある。
その夢の風景はもちろん監禁されている場所でベットに寝転がる吉野に覆いかぶさるように四つん這いになっていて、しきりに吉野に触れてくるのだ
『あんた、一体何者や!いい加減にしろよ』
『一つ言えることは、俺は君の心にある恐怖心の塊なんだよ。そして今君の目の前にいるじゃないか』
比嘉雅仁彼がその正体だと断定するには早いが今まで見て来た夢の内容からしてこう考えることが妥当になる
『ずっと待っていたよ。こんな風になることを、そしてもうすぐ俺たちは幸せになる。永遠に』
ふと外で誰かが呼ぶ声がする。自分を呼ぶ声が。
しかしこの声の主は今目の前にいる恐怖そのものであり比嘉そのものでもある。
『さぁ。目を覚まして。一緒になる準備をしようか』
そして現実と夢という名の虚構の声が混ざり合って言った
『早く起きて、そして一緒になろう。愛してる優子ちゃん。だから、俺のことも好きになってくれるよね」
一気に目をさますと比嘉が愛おしそうに吉野を抱き起こしており、目を覚ましたことに気がつくと優しく口付けをして美味しそうに並べられている料理があるテーブルまでお姫様抱っこをして椅子に座らせた。
手錠からロープが外れている状態ではあるがそれでも拘束されいてる現実は変わらなかった。
そして椅子に深く腰掛けるように座らせると比嘉はゆっくりと語り始める
「優子ちゃんが眠ってしまった後に作ったんだ。今日の夕ご飯は俺が作ったんだよ。最近ちゃんと食べてなさそうだったし、だから栄養があって橘の毒を完全に体から出そうってこと。体は、髪は、顔は綺麗になった。
でも、食道から胃から内臓系統は毒されたままだから俺の料理食べて綺麗になってもらおうと思って、これから先ずっと一緒になるんだからこれぐらいはしたいからね。
そして、俺と結婚するためにも橘が優子ちゃんに入れた毒を抜いてないを吹き込まれたか。犯人の動機を聞きたいから。今夜はご馳走だよ。一緒に食べよう。
ごめん、手錠つけたままだったね。今日は俺が食べさせてあげるよ。それと今日の夜は寝させないよ、いっぱい話がしたい。お酒も買ってあるから好きなの飲んでね。
ずっとずっと愛してあげる。俺以外の人間のこと話したり、思い出すのも禁止。そいつのこと殺しちゃうから。
特に李とか下川とか浅野とか島津とか、そうそう警視庁の玄関前にいる、確か猪又優斗くんだったかな?
彼優子ちゃんに興味があるようだから絶対に近づいたらダメだよ。俺許さないし。
まぁそんなんことはいいかな?さぁ食べよう」
吉野は比嘉の話す内容がわからなかったがそれでも心の浸食が治ることはなかった。
下川の怒りが憎しみに変わるのが後7時間後
比嘉が魅せる吉野への心的攻撃が始まるのが3時間後
そして笹野に起こる最悪の結末まで19時間切った
今回は最後だけヤンデレ回です
あんまり怖くないと思いますがゆっくり見て言ってくださったら幸いです
次回はもっとヤンデレかも
おやすみなさい




