カウントダウン(2)
最近携帯の電池が2%ずつ減って言っています
一年使うとこんなものなんですかな
指先が冷えてきました
冬ですね。スキーの時期です
私とこの小説に出てくる吉野優子にとっては
二人が宿に着くと主人からキーを受け取り客室に向かい荷物を広げて畳に寝転がったと同時に、帰ってきたと言う感覚が暖かい感覚が吉野の胸の中に広がっていた。下川も不思議と気分が落ち着いていく感覚が広がっているのが感じ取れたのだ。どうしてだろうかいつもの喧騒が全くなく気持ちがよかった
窓を網戸がある方を開けて外から入ってくるそよ風が下川の頬に当たるとゆっくりと深呼吸をすると眼鏡を外し再び畳の上へとねころがった
「こう言うのもたまには悪くないな。」
ごろりと寝転がっていると吉野は携帯でどこかに連絡を取り始める。
どうやらあの事件の記録を確認するため当時の記録と担当した刑事に連絡を取っているようだった。どうやら連絡はついたものの何かあまりいいことが怒っていないようだと一瞬で下川は判断し、何だろうと聞いてみると当時の刑事は未だにこの署で勤務しているが当時の資料が消えていることが発覚し署員総出で探していると言うことだった絶対にありえないことがここでも起きている様子だ
「まさか、ここまで侵食しているとはね」
比嘉の魔の手が届いているとは考えていなかった吉野、キャリアを嫌う地方警察の一角だったはずの長野が落ちていたのだ。噂程度であったが警察庁に反抗する地方警察組織があるとは聞いていた、その一角に東の横綱である警視庁と西の横綱である大阪府警その他複数あるが長野は三番目にキャリアと対峙する風習がある
理由はわからない、過去何らかの事情によってこうなったのであろう。しかし、現にその体勢が崩れた解いても過言ではない。
「ということは、もうこっちに来ているってのもバレているかもな」
下川の考えがピタリとあっていた、あの男なら権力を用いて何でも食ってしまうそう言うものだからこそ、幹部はのし上がり大理石の階段を登っていくのだろう。認めたくはない、そう突っぱねても結果は同じことだ。結局は権力を力を持つものには勝てないことは百の承知だ。とてつもない権力を貪り食った化け物がついには違う飯に手を伸ばし始めた。昨日、榛原に呼ばれてうに戻ったのは長官に呼ばれたためと推測できるが、理由はともかく今目の前に起こっている事件を解決することに尽力をあげることの方が先決だ
「それじゃあ、あの警察署に行くとするか」
「最初の事件を管轄した、長野県警察。本部に資料があるとてっきり思っていたけどまさか所轄署においていたとは」
吉野は横に首を振って、持って来ておいた橘お手製の捜査資料集を下川に手渡し指定したページを読ませた。
最初はただ情報が書いてあるだけだと思っていたが違うようだ。手書きで書かれたいくつかの文字の終わりにペン先をきつく当てたような形跡があった。その文字を組み合わせていくと、書かれていたのは吉野たちが列車に乗って降りた駅の近くにある交番に置かれていたのだ。資料がないと言うのは全くもっての嘘、比嘉の動きを警戒して資料を所轄警察署の保管庫から持ち出して避難させたようだ。橘の手の込んだ入れ知恵に下川は大笑いするだけだ
「ほんと橘さんもおっかねぇ課長だよな。やることなすこと恐ろしい」
「ただし、この資料がどこの交番に歩かなんだけどね」
固まってしまった、吉野が言うことに目を大きく見開き固まってしまった。そして話す内容が不可解であったようだ。どこの交番にあるかだなんて決まりきっている、第一交番は駅前にあるはずだと思い込んでいたがどうやら違うかったようだ。長野は広いゆえこのような場所では事件が起こった際でも所轄署の捜査員でも車で一時間はざらにある、さらに交番が一箇所だけだったとしてもこの地域の端から端まで行くには時間がかかってしまう
そのため、このような地域では分室を設けて対処するのが当たり前で下川が警察学校時代に座学で知識として学んだはずだが東京という都会ではありえないためすっかり忘れていたようだ。
「そういえば、警察学校でそうやって学んだのに。忘れてた」
「大丈夫かよ。とりあえずこの地域の分室は3つある。しらみつぶしに電話するしかないな」
早速電話をかけようとしたところ、宿の女将が等身大岳明を持って吉野の客室まで押しかけた。そして、岳明を部屋へと投げ入れると関節技を一発決めてラウンジでコーヒーブレイクを持ちかけたのである。
岳明がいないならということで失神した岳明をおいて捜査資料を持って一回のラウンジにてゆっくりと腰掛けると共に主人が入れたコーヒーと茶菓子を持ってゆっくりとくつろぐ。頼人はコーヒーを飲みながらテレビをじっと見つめてシャバの空気をじっくりと楽しんだ。
「そういえば、頼人くんの所属はどこになるの?」
「自分は普通科に所属しています。駐屯地は大阪の南の方で所属しています」
「大阪の南?都会なの」
「いいえ。田舎ってほどではありませんが静かなところですよ」
大阪の南、これで分かった人はすごい。宿の主人はコーヒーを飲みながら茶菓子を食べ終わるとそのまま昼寝をしてしまいその後スーパーのチラシを見ていた宿の女将まで昼寝をしてしまったため頼人と優子はテキパキとカップを台所まで持っていき洗い終えると近くにある交番に片っ端から電話をかけていっったがどこにも繋がらず捜査資料を見ながらウトウトと眠りそうになっていった。その間頼人はこの宿の飼い犬と戯れて抱きかかえたままウトウトと眠ってしまい十分くらい経った時だった。車のエンジン音が聞こえ下川が目を冷ますと頼人はラウンジのすみでじっと息を殺し階段の方を見て何度か頷くと音も立てずに玄関の陰に隠れるとじっと車の主が降りてくることを待った、下川と吉野はテーブルの下に女将と主人を潜り込ませ資料を隠すと警棒を持ってじっと息を殺して動きを警戒し続ける。
車の主が玄関から音もなく入ってくると自衛官軍団は男に飛びかかり動きを封じ込めてた。容赦ないなと思いながら吉野は確認するとその男性は警視庁人事課にいる深沢とよく似た人物で過去の記憶の中で実は一度あったことがあった人物でもあった。下川もブルブルと震え始め急いで二人をどかすと土下座を始めた。一体何事かと思い岳明がその顔を見ると間違いなく深沢によく似た人物である
「突然の粗相、申し訳有りません。ご足労いただきありがとうございます。深沢徹警部」
深沢徹という名前に岳明は聞き覚えがありそして、あぁぁぁぁっっっっっっっと悲鳴をあげてしまうと自分たちがやったことに顔面が蒼白になってその後警察署にしょっぴかれ暴行罪で一日警察署でお泊まりすることが決定したことは後々判明する。それよりも深沢徹はあまりきにすることなく吉野の頭を数回撫でるとニコニコと微笑み立たせた。宿の主と女将が現れ名刺を見せ、吉野の方を再び見ると今警察署で起きている事と過去の事件の資料が今どこにあるかなどを事細かく説明を行うと自衛官二人を警察署に連行し二人は頼人の車を借りてその交番の分室に連絡を入れて取りに行くことにした。
すぐに準備を整えると二人は宿からあまり遠くない交番の分室に車を走らせた到着すると深沢がそこで待ち構えており警視庁で現在起きている事件の内容と比嘉の謀略、吉野に面接の中で語った比嘉がしる真実を述べた。
「そうか、やはりあの事件橘さんがいったというり比嘉という若造の仕業だったか。おらも見くびってしまってたな」
交番の奥から勤務員がそっと吉野の前に差し出すとじっくりとこの地で起きたバスジャック事件の全貌を吉野はシカトその目に焼き付けて行く、自分があの時何を見たのか、何を見なかったのか、そして記憶の中に封じ込めていた嫌なものも全部全部一つ残さず見て行く。下川は興味本位でのぞいたページには犯人が最後自殺する際に使った刃物の写真があり見ると今回の犯罪で使われた刃物の特徴とどこか類似しているような気がした
次のページを見た途端下川はそっと目を違う場所に移した。あのバスの中では主犯の男に暴行を受けたと記述されていた、被害者は榛原沙耶、比嘉の秘書である彼女だった。
「なんであいつから暴行受けたのに秘書を」
「ある意味で、復讐の機会を伺っていたけど魅入られたんやろな」
違うページを見ると実行犯の男の名前が書かれていた。被疑者・池田真司。元々はあのバス会社の社員であったがリストラされて腹いせの犯行として考えられていたようだが自殺願望が強く、そういったサイトに名前を登録していた形跡が見つかりそこで比嘉に身を売って犯行を行った後自殺したと考えられている
その後吉野はページをめくるたびに涙を流し、比嘉が面接の時に言ったこと自分が体験したあの時の出来事全てを思い出した。もちろんあのとき自分も暴行を受けた、それだけでなく比嘉に抱かれたことも思い出した
求愛とは名ばかりの暴力、実行犯に対するしつけという名の洗脳、いつもキスをしては反応を見て喜び
最後は大阪で実行犯に自殺を行うように強く強要した
解放された時のことも何もかも思い出した
「そうだ、あの時珍しく大阪で雪が降ってた。そしてあの時降った雪は白くなかった、赤くて黒くて残酷だったよ
降る雪は赤く黒く・・・そんな感じだったよ」
ふふと笑う吉野に深沢はただだまって吉野が涙を流しきるまでずっと待ち続け下川は外に出て深沢と同じように涙を流す吉野を待ちながら携帯をいじり始めた
当時の記憶、深沢の証言、比嘉の記憶、橘の推理全てを理解し捜査資料を返す。再び宿に戻ろうとした時に深沢に呼び止められた
「持っていけ。おらたち長野県警にはこんなもんいらねぇズラ。お前が持ってホシをあげて連絡よこせばそれでいい。これは、優子が持って行くだ。」
「すいません、ありがとうございます。」
「いや、そんなことはねぇ。東京の兄貴のためにも、多くのあの事件を追った刑事たちの信念と意地と思いをオメェに託す。何が何でもあがいてこい」
外に出ると下川があったかい飲み物を買ってきて車で一緒に飲み一度宿に帰ることにした。深沢たちの見送りが見えなくなるまで手をふり二人は宿に戻ってゆっくりとくつろぎ始めた
あいにく客は吉野たち以外はいないため、少し大声を出しても気にならないようだった。
「思い出したんだな。嫌なことも何もかも。」
「これで良かったんや。思い出してこそ変わることがある。そしてこの事件を終わらせるためにも」
不意に下川の携帯がなり車を路肩に止めて画面を見ると、そこには龍一と書かれていた。まさかと思い電話を出ると龍一の声とともに救急車のサイレンの音が耳をつき周りにいる刑事たちが慌てふためく声が聞こえると李の一言が吉野の夢の力を恐れさせる一言に変わってしまう。
「橘課長が刺され重傷、犯人は笹野刑事と判断し行方を追っている。」
夢日記で書かれたことがついに見たくない現実へと変貌した。その瞬間が今訪れたのである。
「今から、東京に戻るよ」
下川が伝えようとしたが、李はそれを拒み一言告げると電話を切ってしまいそのまま繋がらなくなってしまった
浅野にかけても繋がらない、島津にかけても繋がらない・様々な人に連絡を取ろうとしても繋がらない
一体どうしてと吉野は下川に問いかけるとぎゅうと抱きしめてそのまま動かなくなってしまった。
もうわかっていた、あの電話で何があったかそして何を聞かされたのかも
橘が刺されたのは避けられない現実になる
「龍一が電話を切る前に言ってたんだ。橘さんの伝言で逃げろと」
吉野たちの行動がのちに自らの首を絞める結果になるのはこれよりお後のことであった
下川公平の危機まで残り10時間
島津が亡者から魍魎に変わる前残り27時間
比嘉の最終計画まで17時間。いやもうすぐそこまできている
また長ったらしく書きました
岳明と頼人は優子のことが心配できたんじゃないかなと勝手に想像して書きました
お兄ちゃんが欲しかった
カウントダウンが始まりましたね。橘さん刺されました
次回は東京の方に舞台を戻そうかと考えています
この小説書いてもうそろそろで一年経とうとしています
一年があっという間に終わりそうです
年越しそば食べたい(島津談)




