錯覚
今回は早いペースの投稿です
土日に用事があるため今日投稿します
来週からは通常投稿です
橘が連絡して30分経った頃だった
病院に運び込まれたニューハーフの現状について連絡が入ってきた
命に別状がないこと犯人にナイフのようなもので左手薬指の根元まで切られていたこと。指は自力で見つけ出して病院で縫合してくっついているということ
今回の事件特有の怪文書は小さな紙に書かれていてその紙がニューハーフの着ていた上着のポケットに入っていたこと様々な情報をメモして一斉にホワイトボードに書き記した
しかし、李が一番引っかかったことはどこかに行った橘が急に連絡をよこしたかと思うと急に電話を切ってしまったことである
最後に言ったあいつのSということも気になってしょうがなかった
「一体、何をそこまで焦ることがあるんだ。あのバカタレめ」
忙しい身でありながら時間を割いてまで協力してくれる刑事部長に対して何も言えなかった。
「まってか、俺に何かあった時暗証番号のかかった引き出しから何かを出して比嘉にばれないように持っておけとか言ちょったよ
そいかあ長野に行けって何のことだかわかっか?」
はて?と吉野は橘デスクの引き出しを見ると確かに4桁の暗唱番号がかかっている引き出しがありダメ元で引っ張ってみてもやはり開かなかった。
「適当に数字並べてみるかな」
カチカチと数字を合わせてみた。橘の誕生日、どっかいった回数
刑事部長に怒られた回数、はたまた萩原管理官のイチゴパンツの柄の数、しかしどれも当てはまらなかった
「こういうのって大体思い出の場所とかそんなのじゃないかな」
島津があくびをしながらいうので試しに橘が妻と行った旅行の記念日を入れてみたが結局は合わなかった
「橘さんの思い出の場所か。そういえば・・・・」
カチカチと合わせていくとガタンという音がしてゆっくり開いて中を確認した。その数字は9640という数字である。
そこには分厚い量の書類が黒いバインダーに挟まれていて題名欄には長野バスジャック事件の真相たる証拠と書かれていた
李と吉野は顔を見合わせその題名に驚いた島津はドアを開けて何度か確認し周りを見回した
刑事部長もそれを見た途端食い入るように見た
そこにはバスジャック事件の状況、被害者、被疑者、裏で首謀した主犯についての推理が書かれていてページをめくるに連れ吉野があの時の光景が浮かんだかのように焦り出していた
勇気を出してページをめくるとそこにあったのは顔写真だった
「警察庁総務課名簿?」
何枚かページをめくると一人だけ名前の欄に黄色くラインが引けれていた
比嘉雅仁 25歳 (警部)
と記されており経歴欄の一文に刑事部長が疑問を持った
「こいつ階級の上げ方がおかしい一年で2階級、次の年にもまたに階級特進してる。何をやったらこんなことを」
次のページには依願退職・自主退職・左遷とだけ書かれていて
そのページには更迭されたであろう人員が一人ひとり描かれている
「これほどの数たった二年で一体何で?」
吉野が驚くのも無理はなかった。左遷の内容、依願退職の原因など、どこにもそう言ったことを行う内容はなく全員優良なキャリアばかりであった
「あいは勝手にスキャンダルを作い上げて根も葉もない噂でも立てたのかそれかそげなのがうんめ人間かだな」
更迭された人事の中に警視庁の職員の名前も書かれていた
「これは」
そこに書かれていたのはよく知った名前の人物だった
公安一課 深沢勝 警部 更迭後、配属人事課
捜査一課 榛原翔 巡査部長 自主退職
「こいつら、まさか!」
刑事部長が驚き声を荒げて吉野からバインダーを取り上げると数回ページを進めながら読むとその場にへたり込んでしまった
押してバインダーを吉野に返すとうううと言って泣き出してしまった
「部長どうされたのですか?一体何に気がついたのです?」
吉野も同じように数回ページをめくってもその意味がわからず
バインダーを閉じた
「それは、あの長野の事件の後に起こった話だ」
当時の捜査一課はあの事件が終わり捜査会議を終えて通常業務に戻ろうとしたのだがそこに書かれている名簿の人間たちはある捜査を数人で行っていた。本当の黒幕がいると睨んで解散後も数人ほど残って捜査を行った、しかしそれに相手が感づいたか真実を知りすぎでしまったかのどちらかによって辞めていった
「まさかとは思ったがこういった意図があったとは。橘は未だに捜査を継続していたとはな。」
刑事部長が過去にあったことを淡々と話すと次のページにはバスジャック事件とはあまり関係のない別の事件のスクラップが挟まれていた
「レイプ事件 犯人捕まらず 被害者 前園夏希さん・・・」
次に血相を変えて飛んできたのは見張りをしていた島津で、そのバインダーを見た瞬間今まで見たことのない表情を見せた
「まさか、夏希を犯したのは、比嘉なのか?やっぱりあいつなのか!」
事件は別の方向に動き出し、真相に近付こうとしているのはさて何人だろう
この時、橘の身に不穏が近づくことを知らずに
今回、思ったより字数は少なかったです
橘が守っていたのはこれのことだったのでしょうか?
それではまた次をお楽しみに




