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迫る闇に気がつかない

カレーっていいですよね。

(嫌だ、嫌、やめて)叫んでも叫んでも広がる闇に対して必死に叫んでも声が届くことはなくただただうなだれるだけであった。すると重たいドアを開ける音が聞こえそれに目線を送ると男が何かを台の上に置きひたすら手に持っている刃物のようなもので叩くように斬りつけていた。そして何か呟いた気がしてその方向に意識を傾ける。

『いらない。いらない。お前も、橘も、浅野も、島津も、全部いらない。いるのは優子ちゃんだけでいい。』そのあと子供のように高らかに笑うと斬りつけいたものを食べ始めたのだ。『優子ちゃんのために、頑張っているのになんで報われないんだろうな。そう思わない?』

その男がゆっくりとこちらに向かってきたのが認識できた何度も逃げようとしても何かに捕まっていて逃げることができない。『逃げる必要なんてないんだよ。お願い僕を見てよ。逃げようなんてしないで。あいつらはいなくなったんだよ。』

(なんで橘さんを…したの。彼は何も関係ないんだよ。)それでも男は首を横に振り頬に手を触れてそっと親指で撫でながらただ見つめるだけであった。

『みんないらないいんだよ。僕と優子ちゃんの夢を壊そうとした邪魔者だし、橘はその第一人者だもの。いらない者は捨てない(排除)しないとね。僕は優子ちゃんのことをずっと前から愛していたんだ。だから、だから今は君をうんと愛させて。そのためにプレゼントを送っていたんだよ。』

プレゼントという言葉に覚えがあった。あれがプレゼントだなんて狂っているとしか言いようがなく、(そんな…)とつぶやくだけであった。(そんなのいらない。お願いもうやめて!!!)その言葉を無視するように男の手にはプレゼントと称して人体の一部が握られていた。

(う…嘘。タッッッタ橘さんッッツッツ!)

男の顔が近づいてきてキスをしそうな時であった

「お…よ…さん。い…よし…おい…よしの」

聞き覚えのある声が少しずつ聞こえ始めた時であった。最後に男は『あーあ。興ざめだよでも優子ちゃんとはこれからも…いや何でもない…また会おう』

耳元で聞こえ男の顔がグニャリの曲がって見え吸い込まれそうだっだが大きく体を揺さぶられ目が覚めたらそこは仮眠室の天井が見え焦った表情をした島津がいた。

「島津さん。あれみんなは?」

「事件が起きて現場に向かったよ。それより大丈夫か?物凄く魘されていたぞ。」

額に手を置くとびっしょりと汗がつき相当な悪夢であったと自分でも再び実感することができた。

「これ。浅野に頼まれたけど『夢日記』だっけ?目が覚めたら書かせるようにって。」

「ありがとうございます。」

「お礼はいいんだ。さっき少し中を見てしまってな。悪かった。」

横に首を振りゆっくりと上体を起こし忘れないうちにノートに書き込んでいくがどうしても手が動かなかった。そして20分かけてようやく書き終えたのである。

「今回の夢はとても怖かった」

「大丈夫だよ。所詮夢だ。それになんかあったら橘さんに言えばいい。」

こくんと首を縦にふると再び眠気が覆ってきてめまいを起こしそうになった。

「ゆっくり寝てろ。俺がそばにいるからなんかあったら言ってくれ。」

「ありが…う…ご…い…。」

吉野は再び眠りの世界へと落ちていった。

「相当脳にダメージが入ったんだろうな。かわいそうに。」

島津は吉野とある女性のことを重ねてしまった。

「あのとき俺がしっかりしていればあんなことにならなかったのに。」

それは、島津が鹿児島で機動隊員として慣れ始めていた頃だった。

きつい訓練もこなしていくうちに優秀と判断され、福岡県警からスカウトを受けていたが断っていた頃があった。しかし訓練中にとある知らせが島津に届いたのだ。

(彼女が…夏希が強姦された。)ちょうど付き合っていた彼女が東京に行き鹿児島に戻ろうとした時であった。何者かに声をかけられ何度も逃げてのだが捕まってしまい犯されたという。

戻ってきたかの書の姿を見て怒りがこみ上げてきた。女性らしい細くて白い肌に似合わない青いあざそれが至る所にあったのだ。

安心したのかそれとも恐怖からようやく解放されただろうか彼女は島津のところにやってきてその胸の中でなく彼女を見て怒りから殺意へと変わって行ったのだ。殺してやる。殺すだけじゃ物足りない影も形もなくして存在すら消してやる。

そのあと島津は福岡に行きSATへ入隊したのであった。

どんなに苦しい訓練でもどれほど辛くてもめげす挫けずいつかあいつを殺してやるという使命で今日に至るのだった。

「逃がさねえぞ絶対な。」

今も残るこの感情が島津の原動力となっていると自分でも実感している。

「あまり復讐にとらわれないでくださいね。」

「大丈夫だよ。アレ…いつの間に起きてたのかなんんんんんんん?」

「ものの五分ですよ。」

「そうか。あははははは。」

独り言を聞かれてしまったと思い急に恥ずかしさがこみ上げてきた。

「橘さん戻ってこられたようですね。春人も帰ってきたみたいですし。お寿司。」

「そうだな。うんうん」

干からびた干物のような状態の島津に吉野は「同じ波長を持っているな」と変な確信を得た気がした。

「オーーーーい。復活したか?吉野の優子。腹減りすぎて俺死にそうだよ。」

と比嘉の案内を終えた下川が仮眠室に足を運び入れた。

「待っていてくれたの。ありがry」

「俺、島津さんと食べる予定組んでたの。別にお前と飯食いに行く用事も暇も持ち合わせていません。」

この言葉と言動に吉野の苛立ちはピークに達していく。

「あんた今なんて言った?」

「だからお前と飯なんて…」

下川が続きを言おうとした時だった。

「その口閉じてやるよ。女を敵に回したことを後悔させてやる。」

「えッチョトお姉さん。」

「今すぐベコベコに凹ましてやるわワレ。」

吉野が立ち上がり「ああのオオおおおお」と下川が逃げようとした時であった。

吉野は拘束され気がつけば地面に伏せられたのだ。

「だら(ばか)(おなご)()がそげな(きっさ)ね言葉を()たらダメだろ。」

「は…はい。」

怒られてやんのと笑う下川に対しては

「でも下川くんも失礼だよちんと謝罪(ことわい)しやんせ」

ごめんなさいと吉野に対して謝るとうんうんと首を縦に振りにこやかに笑うのだ。

そして島津に対して下川と吉野はイケメンだと思うのである。

鹿児島(かごっま)(かざ)がするぞ!」

そういうと捜査から帰ってきた李が吉野以上のダイナミック入店ならぬダイナミック帰投をやってのけた。

(おい)以上に鹿児島(かごっま)(かざ)とネイティブな発音間違(まっ)げなく鹿児島(かごっま)県民だ。」

うおおおおおおおと叫ぶりに島津も同調したのか 

鹿児島かごっまの言葉間違いない」

目と目が合い李と島津は何かに吸い寄せられるように握手をし抱き合った。

兄弟(きょで)よ」

まさに何らかの空気が織りなすハーモニーによって一気に同窓会の匂いにもつれ込んだ。

「李くんはどこ出身?」

「生まれは韓国じゃっどん8分の1が日本人でさ。ちなみに知覧町だよ」

「本当かよ!知覧もいいよな。(おい)鹿児島(かごっま)市内だ。」

お互いにすげー!と言い合い同窓会どころか鹿児島ワールド全開であった。

「なんか島津って聞いたことがあるような。」

下川がそう言った時だった。吉野はガクガクと震え始めた。

「島津家の若様じゃないだろうね。」

「島津家?島津・・・あの島津?」

可能性の話だよという目だがどこかそうかもしれないと吉野は思った。

そして下川と吉野は若様と影で言い合うこととなった。

そして李は島津の血縁であるかもしれないことをわかったいないのだ。

ぼんやりと浅野は窓の外を見てつぶやいた。

「なんて日だ。」


うるさい空気の中一人の人間はノートの中を見たのだ。触れてはならないノートを。

「君はこんなに悩んで苦しんでいたか。僕が解放してあげる。もっとプレゼントを送っていあげるね。優子ちゃん」

今回は島津の過去と吉野の夢の内容でした。

そして比嘉はまだいた。

さて、島津は吉野のノートを見てしまいました。これから何か起こるのは必須です

捜査の内容は次回とさせていただきます。


ゴールデンウィーク楽しんでますか?

自分は相変わらず課題と格闘しています

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