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0495勇者の思案
コボルトジェネラルの遺骸は座り込んで、頭を少し垂れて瞳を閉じた、
何かを祈るような姿で眠りについた、折れた妖刀クニクを勇者は将軍の傍らに供えた。
「アンタの剣が折れなくてよかったわね」
「僧侶、仇は討った、少し話したらそのままここを発つぞ」
「勇者様、無理をしないで、あなたの身体はボロボロです、それに私から話すことはもうありません」
黙って治療する僧侶自身も度重なる詠唱と祈りで、精神の限界も近い、
「やつらは王都に攻め込む軍を手引きしていた」
「な、なんですって!? アンタ!? 王様の命が危ないわ! 急がないと!」
「いや、俺たちはこのまま冒険を続ける、王都のことは奴に任せておけばいい」
「アンタ、馬鹿なの!? 国王陛下が死んだら、誰が大魔王軍と戦うのよ!?」
「奴は俺に言った、勇者の資格とは、神剣デュライバーを叩き折ることと、それまでは死なんさ」
「わたしは、勇者様に賛成です、今の私たちではどうすることも出来ませんから」
「……あんたらどんだけドライなのよ」
「ぷるぷるぷる! 僕はウェットですよ!」




