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0489勇者の誇り
「こ、このコボルトの死骸の数は!?」
「ぷるぷる、勇者様だ! 勇者様! ばんざーい!」
死屍累々、町のいたるところに完全武装したコボルトの死骸があふれていた、そこに立つ影は、
「あ、あんた! 傷だらけじゃないの!?」 ナマエナンダッケだった。
「奴らは出来たな、それにこの武装が全員整っている状態、裏がある、もう後戻りは出来ない」
僧侶が忙しく、勇者の全身に出来た矢傷や槍に突かれたあと、血の噴き出す場所を治療している。
「馬鹿言わないで! あんたも、アンタの剣ももう限界よ! 領主に援軍を頼むのよ!」
「無駄だ、奴は俺たちを見捨てた、それも最初からその手はずだ、コボルトの装備を見たのか?」
「な、なによ、!? この装備、この地の兵隊が使うのと似てるわ!」
「ここの領主は長いことコボルトを放置していた、つながってたんだ、領主は」
人類は大魔王ベルゼブットの長きにわたる侵攻に、
生き残りをかけた争いを始めた、
たとえ人間の王に仇為すことになっても、
自分の身を守るために悪魔に魂を売り渡したのだ。




