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0481勇者と独り言
「ぷるぷるぷる、おそいなあ勇者様、おトイレなら僕を連れていってくれればよいのに」
「この修道院を保つにもお金が必要で、
写本の仕事がよく回されてくるのですが、
その際の書物がどうも魔法書の類であったり、
または信仰自体を否定する内容だもありました、
院長はそれを知っていても続けなければ、
この修道院は成り立たなかったので私は」
「お前の頭なら俺に関して分かるのか?」
「……古書物に書いてありました、勇者様は異世界人ですね、それも崩壊した世界の」
「僧侶、お前のにおいはここの奴とは違うな、魂をどこにやった?」
「……置いてきました、忘れてください、独り言です」
僧侶に月の灯りが影をおとして、「おやすみなさい、勇者様」
客人用の寝室に去っていった。
「勇者様! トイレなら僕に言ってくださいよ!」




