お兄ちゃんと遊び(?)に行きます
「モカ、遊園地に連れてってやろうか。」
『どうしたのー??女の人のお詫び?』
「まあ、そんなとこだ。ずっとここにいるのも退屈だろう。」
『ふーん。でも、ロー兄に遊園地似合わないし、私もあんまり得意じゃないから、家で本読んでる。』
「そうか。だが、ちゃんと身体は動かせ。丈夫な大人になれないぞ。」
『はーい。』
ロー兄が遊園地とな?どうしちゃったのか・・・
「じゃあ、明日行くぞ。」
『えっ?私の意見は関係ないの?』
強制的に連れて来られたとはいえ、こっちの遊園地は楽しかった。
日本のとはまた違った感じだ。
ガタガタ言う木製のジェットコースターとか、単なるでっかい滑り台(途中勢い付いて宙に浮く)とか、お化け屋敷も、中のお化けが違うので、興味津々で見返したら、お化けに嫌がられた。
「怖がってやれよ。気の毒だろうが。」
『え?』
透明人間(この人はなぜか半透明)とか見慣れてるし、隣にいるバンパイアの方が怖いんだけど。
「ああん?またなんか失礼なこと考えてるな?血ィ吸うぞ!?」
『もう、バンパイアというより、ヤンキーじゃないの?』
遊園地に連れて来てくれたのは、親切ではなかった。
まあ、つまりお仕事ですね。
この遊園地はホラーをテーマにした遊園地で、人と外見が少々異なる人達の就職口でもあるわけです。
ハロウィンの時は大盛況だとか。
お化けマシュマロ(食べるとシュワっと消える)に、お化けキャンディー(途中で色が変わる)、お化けアイス(赤いのにブルーハワイ味、青いのにイチゴ味とか)、お土産や食べ物もお化けばっかり。
この間のホラー映画も一部はここでの撮影だったらしい。
ちょっと遊んで裏側へ回る私達。
さっきの半透明人間のお兄さんがやって来た。
「すみません。棘が刺さったのをほっといたら、膿んじゃって。痛くて完全に透明になれないんですよ。」
「まったく・・・気を付けろ。」
それで半透明だったんですね・・・
『メイドのリリーナさんのお兄さんでしょ?似てるもん。』
「母と妹がお世話になってます。」
今回はこのお兄さんから連絡を受けたのと、みんなの健康診断の時期だったらしい。
ちゃっちゃと仕事をするロー兄。
『すごい!お医者さんみたい!』
「医者だ。」
そうだった。
ロー兄がこういう仕事をしながらあちこちしているというのが分かって、社会勉強になりました。
ちょっぴり尊敬!
健康診断が終わると、みんなロー兄にお礼を言いながら、私の頭を苦笑しながら撫でて行く。
なんでかと思ったら、「人間なのに、全く動じないのってどうなの?(笑)」ということだった。
『えー?いいじゃん、透明なくらい。別に害は無いよね?牙があっても噛みつくわけじゃないし。』
と言ったら、「「「そうかなあ?」」」と、お化けの皆さんに首をかしげられました。




