台風到来
どれも順調で、みんな楽しく暮らしてた・・・んだけど、青天の霹靂が。
日本の私の家に住んでいる、おじさん一家が突然遊びに来る事になった。
どうやら、日本の雑誌に掲載されてしまったらしい。ちょっと派手にやりすぎたかな。
おばさんが行くって言い出したんだろうな。おじさん、逆らえないし。
日本が夏休みに入ったとたんに来たけど、こちらはまだ学校が数日ある。
お客さんも来るし、観光客も来るし、大おばさん達も社交に、お店に、忙しい。
おじさん一家に付いてはいられない。
おばさんはさっそく2日目には、さわぎ出してしまった。
「鹿やイノシシなんて食べられない!言葉も分からないのになんであんたが世話をしないの!夜も物音がして眠れないじゃない!」
とたんに目の回る身体。ああ、もう、すごいストレスだ。
夏休みに入っても、補習だ、お客さんだ、会合だ、とかわし続けて3日。そろそろ疲れてきた。
また身体が重くなってきた。困ったなあ。
お昼前に一旦戻ったら従兄が騒いでいた。
「なんでマンガもゲームもないんだよ。」「田舎もう飽きた。」「つまんねー。バーガー屋とかないの?」
周りに湖も森もあるから、遊びに行けばいいのに。虫も魚もいっぱいいるのに。
ハンバーガーはないけど、カフェも屋台もあるのに。
走り回るわ、ガラスは割るわ、カップはひっくり返すわ、大騒ぎだ。
これじゃあゴブリンの方がおとなしい。
カタカタ・・・花瓶が振動し始めてる。セバスチャンがそろそろ危ない。
礼儀に厳しいカメリアさんも、青筋が浮いてる。
リリーナさんは、疲れてうっかり透明になっちゃったので、裏方へ。
フェイサー先生は「図書室にいたずらされる」と、鍵を掛けて閉じこもってる。
鎧のお兄さん達は、夜の警備に徹底して、おばさん達と接触しないようにしてもらう事にした。
人間の姿で私の護衛をしてもらったら、私を甘やかしているように見えたらしい。
本人達は、騎士だから姫のエスコートは当たり前だと言ったら、おばさんが怒ってしまった。
小人は”しつけが悪いな”と呆れてるし、
ゴブリンはイタズラを仕掛けるとおばさんに説明ができないので、音だけで我慢してもらってる。
クロちゃんは踏まれると大変だから、噴水にいる。見えないし、踏まれないけど、心配だし。
ゲンさんは、何なら食べられるのか、と悩み、
ミレーさんは、小さいのにチョロチョロされると、仕事ができないと困っている。
そろそろ、みんな限界が・・・どうしよう。
と思っていてら、
「何の騒ぎだ。」
ロー兄!
救いの神!・・・にはならないか。
おばさんが叫ぶ。
「誰なのっ!男を連れ込んでるのっ!」
・・・私まだ、やっと14歳なんですけど。
「なんだ。うるさい連中だな。モカ、また調子崩してるな。」
おばさんの前でデコチューはやめてよー(泣)
超鼻息荒く、睨まれてるじゃん。




