中学生の一年はあっという間
いろいろ忙しかった夏休みが終わり、やっと中学生に戻った。
と言っても、制服もないし、小学校と同じ所にあるから、何も変わらないけど。
ロー兄は、また武者修行へ行くそうだ。
どうやら、珍しい症状の研究と称して、ちょっと変わった一族(リリーナさん達みたいな)をばれないようにこっそり診察してあげているようだ。
普通の人でも、変な症状で病院に行けず(髪が伸びるのがすごい早いとか)口コミで連絡が結構来るそうだ。
お父さんとお爺さんもそういう仕事をしているらしい。
お兄さんはどこかの病院で普通の医師をしている。弟は只今医学生。
両方ともバンパイアではなく、家族がそうだという事も知らない。
そして、バンパイアは、血じゃなくて、生命力、生気みたいなのを吸ったり、分けたり、操ったり出来るらしい。ということを、フェイサー先生に教えられた。
・・・早く言ってよ。夏休み中、ホントは血ィ吸うのかも、ってびくびくしてたのに。
絶対面白がってたでしょ。
そして秋に公開された映画のおかげでお城も潤い、そのお金でブドウとリンゴをワインにした。
ワインなんか、わざわざ教会で清めてもらったんだから。聖水ならぬ聖ワイン?
売れるのか心配したけど、すごい売れた。
特にリンゴの方。色が真っ赤。ブドウの赤ワインは紫っぽいけど、もっと血のように赤いのが出来た。不気味だ。
これを不機嫌なロー兄が飲んでたら・・・だいぶ怖い。想像した自分をちょっと反省。
前に泊まりに来たロック歌手がうわさを聞きつけ、わざわざ来て、50本も買っていった。
城に飾ってくれと、サイン入りのドクロギターも持ってきた。たぶんすごいんだろうな。
でも、どこに飾れというのか。限定のロースト鹿サンドを食べながらドヤ顔しているロック歌手にちょっと困った。
そして、冬が来て、雪が降る頃、ミステリー作家達のイベントがあり、
(むしろ悪ふざけはホラーより怖かった。雪だるまの中から、青白いマネキンの手が出てたり、なぜかカフスの裏に血が付いてたりとか・・・普通のホテルでは追い出される為、気に入られた)
春が来て、せっかくのお城だからと、
女の子達を集めた、「お花が咲く城で、お姫様気分のお茶会」(お作法教室付)をやってみたり、
男の子達を集めて、「高感度アップ術、上手に女の子をエスコート教室」を開いたり、
(意外とないらしく、どちらも大盛況)
そして、また夏が来た。




