大人達の思惑(冗談)
う~ん。ぐっすり寝たー。
目を開けたら・・・黒髪黒眼の中年の男の人が顔を覗いてた。
『ぎゃあー!』
「うるせえ!」
ひどい、ロー兄!
「なんだよ、おやじ、着いたのか。」
え?お父さん?そういえばなんか似てる気もする。
リリーナさんは私を着替えさせながら、「もうじきお昼ですよ。お昼はサンドイッチですからね。」と言っている。
そんなに寝てたの?ロー兄を見ると、二度寝の真っ最中。
そんなに疲れるんだ・・・申し訳ない。
でも、お父さんに叩き起こされ、ほぼ寝ながらフォークでお皿をかき混ぜてる。
せっかくのローストビーフサンドならぬ、ロースト鹿サンドなのに。見る影もない。
「リオンは低血圧だからなあ。」
えっ?そっち?疲れてるんじゃないの?
しかも、略ってリオン?早く言ってよ。
お昼を食べたら今度はお庭へ。庭園とは同じ場所だけど、植物で区切ってあって、簡単にこっちに入ってこれないようになっているし、見えない。ブランコもここにある。
大きな木の下にあるベンチで、ロー兄はお勉強。図書室にあった古い医学書を読んでいる。
私は、へばりついて無理やり獲得した膝枕でお昼寝。
ロー兄に、「よく食ってよく寝ろ。そして肥えろ」と言われてるし。
すぴすぴと気持ちよく昼寝をする二人(あれっ?)に喜んだのは、保護者達だった。
「あのリオンの本性に怯えないなんて珍しい娘さんだ。リオンもいつもは警戒心が強いんだが。」
「もう、このままお婿に貰いたいわー。とりあえずこの夏は置いてってください。」
「まあ、10歳離れてはいるが、気も合ってるみたいだし。ちょうどいいかもしれない。修行にもなるし、置いていきます。」
そんな会話が飛び交ってるなんて、熟睡中で気付きませんでした。




