嫉妬
今回はめっちゃ短いです。書くことが思いつかんかった……
【トナコ】の中で【祭壇】についての資料を読み漁る私たち……なんだけど……
「マスター、こちらの歴史書なんですが……」
「えーと、それは……」
「…………」
私とローコが並んで顔を近づけながら、資料を読んでいるのを対面に座っているカレンがじっと見つめてくる。しかもなんか顔が少し怖いし。最初らへんは別に顔が怖くなったりしてなかったんだけど、ローコが私の方に話しかけてくる頻度が増えてくると段々あの顔になっていった。ローコはカレンのことに気づいてないし……、【祭壇】を早く攻略したいからか少しでも気になったことがあると私に情報を共有してくる。
「マスター、どうしましたか?顔色が悪いようですが」
不思議そうな顔で私を見つめてくるローコ。いや気づいて!カレンの顔を見て!
そんなことを考えていると、ローコがさらに顔を近づけてきて……
「ふむ、熱はありませんね」
「ちょっ……!」
「マスターの体調不良は魔導人形として見過ごせませんので」
ローコは私のおでこに手を当てる。いや心配してくれるのはありがたいんだけど、気を遣う場所が違うよね!
その光景を見ていたカレンが急に立ち上がり、私の方へと近づいてくる。なにされるんだろうと身構えていると、ローコとは反対の私の隣へと座った。
「えーと、カレン?いったいどうしたの?」
私の問いにカレンは怖い顔のまま答えない。この状況をどうするか冷や汗ダラダラで考えていると……
「ローコ……といったかしらあなた」
「?はいそうですが……」
「……マオは私のだから」
そう言ってカレンは私を片手で抱きしめるようにする。え……私いまなんかカップルでやるようなことされてない?ほら、ローコも状況読み込めてないし……
「えと……お二人は付き合ってらっしゃるのですか?」
「ちがうよ!?」
私が小恥ずかしいのを我慢して否定する。いや不思議そうな顔で首をかしげないでローコ!たしかにはたから見たら付き合ってるようにしか見えないけどさ!
「えぇ、まだね」
まだ!?いやいや私はノーマルなんですけど!?ていうかやっぱりカレンて私に気があるの?あのキスされた時からそういうのは考えないようにしてたんだけど、ここまでくると……
私が顔が赤くなるのを隠すように手で覆ってると、カレンに睨まれているローコが面白そうな予感を察知したのか少し口角が上がった顔をする。
「ですが、私はマスターと契約関係です。契約が切れることがない限り、私とマスターが離れることはありません」
「ローコ???」
「別にいいわよ。ただ私がマオにとって一番であれば」
よくもまぁ、そんな恥ずかしいセリフを堂々と……!ていうかコレを聞かされてる私って……新手の拷問かな?
そんなことを考えていると、今度は頭の中が騒がしくなった。
(聞き捨てならないね。マオの一番は私以外ないじゃないか)
(お母さんが一番よね~マオちゃん)
(私はママのお腹から生まれたのよ!当然私に決まってるじゃない!)
(あたしは……マオが決めたことなら……。でも……)
(やはりみなさん頭の調子がおかしいようですね。やはり意志ある生物はマオさまへと至らないといけない宿命に……)
あーあ、魔女たちまで出てきたよ。もう私一人でどうにか収めるのもめんどくさい……。時間が解決するのを待とう……
私はこの喧騒が終わるまで、ずっと遠い目をしていた……




