容態
「ロッド!ロッド!!!」
リゼが叫びながらロッドを介抱している
だがリゼの言葉にロッドは反応しない
「リゼ!!ロッドは?なんでそんなに焦ってる!?」
「傷はもうだいぶいいのに意識が!!」
「ちょっと変わって」
焦っているリゼに変わり容体を見る
確かに薬の効果か火傷は良くなり
皮が回復している
だが
「ロッド・・・」
意識がなく声は返ってこない
脈をとるが
「・・・弱いどうして・・・」
脈が弱い時はどうしたらいいのか・・・
心臓マッサージをすればいいのか?
「タケシさんロッドは!?」
リゼは問いかけてくるが
「良くないな・・・このままだと・・・」
理由はわからないだがこのままだと
ロッドは・・・
「タケシさん!!どうしたら!?」
「・・・」
時間はない
これは・・・
「リゼ前衛を頼む」
「え?」
「俺がロッドを背おって街にまで戻るから」
「あ!わかりました!!」
このままここにいても何も変わらない
街できちんとした治療をしないと!
「よし!じゃ・・・ちょっと手伝って」
「はい!!」
意識のないロッドは背負うのもなかなかで
力の抜けた人間の重みを実感する
「行くよ!!」
「はい!!」
リゼは焦った様子でこちらの言葉に答えている
そして先頭に立ち道を進んだ
速足でかけていくリゼ
その後ろを何とかついていく
体力がもつだろうか・・・
そんな思いが頭によぎるほど
先ほどの戦い
そして
ロッドを背負いながらの移動は
自分の体力を存分に奪っていた
「ふっ、ふっ、ふっ・・・」
無駄に急がず呼吸を整えながら
一定のリズムで前を向く
「大丈夫ですか!?」
前方でリゼが声をかけてくれる
「ああ、大丈夫・・・」
大丈夫との言葉とは反対に言葉は少なく
返事をするのに精一杯だった
「・・・わかりました」
彼女も察したのか言葉少なげに返して
すこし速度を緩めた
「くっ・・・」
この状況に情けなさがこみあげてくる
いくらレベルを上げたとて基本がおじさん・・・
体力はなかなかカバーできない
体裁きなどは経験でカバーできるが・・・
「頑張ってください・・・」
リゼが言葉をかけてくれる
そして
その声はどこか涙声に聞こえた
「・・・っ・・・すっ・・・」
鼻をすする音・・・
彼女も感じているのだろか?
この無力感・・・
だとしたら
(そんなことを感じることはないのに・・・)
頭の中にうかんだ言葉
「それぞれにできることできないことがある・・・だから仕方ない・・・・」
ぼそっとつぶやく
その声が聞こえたかどうかはわからない
動いている最中の声にしては小さい声・・・
でも気持ちは伝わってほしいそう思う
そして、その言葉は自分にも帰ってくる
しかし、いまはその言葉をじぶんにはかけれない
だって、かかているんだ
命が!!
奮い立たせながらなんとか足を動かす
前へ前へと進む
ペースが落ちているが前進は止めなかった
助かったのは道中にモンスターとの遭遇がなかったこと・・・
街まではあとすこし・・・
あとすこし・・・
街は・・・・・




