フランクさん
「イルとマリアに聞きたいんだけど・・・その貧しい人たちっていうのかな?そういう人たちはそれぞれで活動みたいのしていたのかな?」
町に向かう途中で二人に聞いてみた
「そうね・・・私たちみたいにここが集まって一つみたいのはあるけど、個人個人が仲がいいかといわれたら・・・わからないわ」
マリアが答える
「そうだな、みんながみんな仲良しこよしでやってたわけではないな・・・でもかといって憎しみあっていたこと言われればそうではないかな」
イルも同じようなことを答える
「じゃ、町の普通というか家を町の中にかまえてる人たちとは?」
「それは・・・よくはなかったな・・・向こうは俺たちをゴミを見てるみたいにしてたからな・・・いい気はしなかったな」
「そうか・・・」
イルとマリアの話から市民の中でも何かしらの壁はあるみたいだ
「今日はイルとマリアにあそこにいたときに仲が良かった、もしくは交流していた人を紹介してもらいた。できれば男女で一人づつ」
「じゃ、私が女性でイルが男性ってこと?」
「そうだね、そうしてもらうとありがたいかな?」
「わかったわ」
「おう!」
二人の承諾を得て町に向かう
・・・
町に到着
相変わらず活気のないどんよりとした空気を町がはなっている
道には行きかう人が少ない
すると昨日見かけた客引きがこちらに気づいた
しかし、昨日のようにはこちらには来ることなく
そのまま奥へと姿を消す
たぶん、ギルドにかかわる人間には距離を置いているのだろう
昨日ギルドで結構な時間いたから関りが深いように広まったのだろう
そんなことを思っていると
「それじゃ、まずこっちだ」
そういって路地裏へと入っていく
表のきれいな景観とは違い
日が当たらないまさに裏道といった様子の路地
奥へ行くと行き止まりのように壁が立ってる
「ここでいいのか?」
イルに問いかける
すると
「ああ、もうすぐさ」
そういって少し歩くと奥の方に扉があった
そこのドアに手をかけるイル
そのまま引いて中に入る
「・・・」
その後ろを言葉なくついていくと
入ったとたんに人の声が聞こえ始めた
扉の向こうは元お店だったのか
広い空間が目の前に広がる
そしてそこを根城にしているであろう人たちが数人
こちらに目を向ける
そして
「おう!イルじゃね~か!!なんだ捕まって戻ってきたのか!?」
その中の一人の男性がイルに声をかける
「うるせぇ!」
その男にイルは悪態をつくがそこはおふざけの延長のように流れる
さらには
「マリアもいるじゃねーか!なんだいその男は?新しいお仲間かい?」
など声が飛びかう
その声を気にせずイルは
「おい、フランクさんは?」
と問いかけた
「フランクさんは奥の部屋だよ!」
と誰かが答えたそれにしたがい奥の部屋へ進む
ぼろい布切れで遮られた向こう側
そこには初老の男性と数人の人が座って談笑していた
「フランクさん!」
イルはその初老の男性に向かって話しかけた
「ん?おお!イルか!?なんだ?ずいぶんいい面構えになって?話は聞いたがあれだろ?村で世話になってるんだってな?ギルドにも顔を出せるみたいだし、よかったな~」
そうやって穏やかに笑いながら話す
「なんだ、もうそんなに知ってるのか、相変わらずすごい情報網だな」
あきれ顔で返すイル
「ふぉふぉふぉ、じじいは噂が好きだからな・・・ところでお嬢ちゃんはわかるが・・・そちらはどなただい?」
そういって俺を見る
「あ、どうもタケシといいます。フランクさんでいいですか?」
「ああ、あなたがハイツさんのお気に入りのタケシさんですか、どうもどうもフランクといいます、よろしく」
そう言って手を差し出された
「よろしくおねがいします」
その手をにぎり握手をかわす
「で、ギルドの関係の方が・・・今はイルも含めてだが・・・どのような用かな?」
どこかとげのある言葉で対応がある
「まぁ、ギルドの関係者と言われるほど親密ではない気がするのですが・・・ギルドに関係ないとは言えない話があってここにきました」
そういうと不敵に笑みを浮かべて
「・・・あえてとげのある口調で話したが・・・それにも関わらずギルド関係の話とは・・・おもしろいな~」
「ここまで来て話をずらしても時間がもったいないので」
「・・・ふむふむ、で、話とは?」
本題にサクッと入ることにした
「フランクさん・・・見たところあなたはだいぶみんなの信頼があるみたいだ・・・そこで一つ頼みがあります」
「ほうほう、いきなり頼み事とは・・・頼むということはわしらになにか見返りがあるってことかな?」
まぁ当たり前な反応だこれぐらいは予想していた
「そうですね・・・報酬はこの”町”になりますかね」
「!?」
「ですがそれはフランクさん・・・それと今町に疑問を持っている人々・・・その人たちの働き次第になります・・・」
「ほ~・・・働きかい??どんな働きをすればこの”町”が手に入るんだい?」
「それはこれから話します・・・ただ・・・」
「ただ?なんだい?」
「もう一人この話を聞かせたいのです・・・マリア?君の信頼できる人ここに連れてこれるかな?」
そういってマリアに問いかける
「え?わかった。連れてくるね」
「あ!いちおうイルも一緒に行ってあげてくれ!」
イルにも話を振る
「わかった!」
そういって二人が出ていく
それと共にフランクさんが声をかけてくる
「タケシさん・・・あんた一人になるけど不安じゃないのかい?」
「え?なんでですか?」
「なんでって、あんた見知らずの人間の中一人なんだが・・・しかもわしたちみたいな浮浪者に囲まれて・・・普通不安ぐらいは抱くだろうよ?」
なるほど・・・そういえばだな・・・
「たしかにそうですね・・・でもイルが信頼してるって言って紹介してくれたんだから、ここで一人になった俺を集団で囲むような人間ではないかなって?」
「それだけかい?」
不思議そうな顔で尋ねる
「そうですね・・・まぁあと、囲まれても抜け出す自信はあるんで」
その言葉に
「ははは、あんたさっきから本当に豪快な切り口で話すな!!そこまで行くと清々しいな!」
笑って話していた
そして
「ところでわしのことを信頼できそうといってたがそれはイルが言ったからか?」
そう聞いてきたのでためらわず
「そうですね、それもありますが、あなたが情報通であった・・・そこですね」
「ほ~それまたなんでだい?」
「情報を集めるのは一人じゃできないし、しかも情報をやり取りする人は信頼に足らないと話せないでしょ?複数の人なにかしらの関係を築いて信頼されている人でないと情報は手に入れることが難しいから・・・ですかね」
「・・・あんた若い割には感が利くね?」
「若いって言ってもそこそこの年ですから」
笑って返した
「わしに比べればまだまだだよ!」
フランクさんも笑いながら返してくれる
談笑に周りはまだすこし緊張気味だが
フランクさんが笑って話したことで警戒感は薄れたようだ
そんななかイルとマリア、そして一人の女性が現れた
ここからが本番、うまいこと話が伝わればいいのだが・・・




