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帰還!

山賊たち少年らを捕まえて村に帰っている

女の子2人は無傷だが

少年3人はほどなくケガをしている

特に山賊A(仮)ことイルは蹴ったことにより

あばら骨を折ったようでわき腹を抱えている

山賊B(仮)ことリオンは頭部にこぶを作る程度

山賊C(仮)ことジンは胸に打撲を負ったくらいだ

なので、イルは手を貸してわきを抱えて歩いてあとは

ニックさんに拘束された状態で歩いている

「おい少年、あと少しだ」

イルに話しかけるが

「・・・」

無言である

他の4人も抵抗することなく

おとなしくついてきている

正直抵抗を予想していたが・・・

「少年よ、なんで山賊なんて?」

率直に思ったことを聞く

山賊という割におとなしく

ヤンキーをこじらせた程度の集団

山賊をやるにはちょっと・・・

なんというか無理があるように感じた

するとイルが

「うるせぇ・・・」

一言悪態をついたがわき腹が痛むようで

「うぐぅ・・・」

腹を抱えて黙った

そのあとはまた無言だ

「う~ん・・・」

俺はなんとなくこの山賊を名乗る子供たちが気になった

予感というか

年上目線からいうと子供の反抗みたいなものに感じたのだ

特に俺らの世代はこういうのの最後というか

不良っていうやつを実際に見てきた勘だ

まだネットが普及していなく

行き場のない子たちが集まり

ヤンチャをする・・・

そんな世代があった

俗にいう暴走族ってやつで

昔は結構どこでもいたが最近はあまり見なくなった

この子たちはどこかそのような空気感を出していた

そんなことを思っているとムスカ村に到着

トーマスさんを含め村人が出てきて

迎えてくれる

「にいさん!!よくやってくれたね!!」

トーマスさんが駆け寄ってくる

「トーマスさん!!タケシさんがすごかったんですよ!!」

ニックさんが興奮気味に答える

「そうか!!やっぱり頼んだ甲斐があったよ!!」

村人から拍手が巻き起こる

「山賊が勢力つけたら町までの行き来もできなかったからな!!」

村人の誰かがいう

どこかお祭り気分の村人たちの中ニックさんにイルを頼み

俺はトーマスさんのもとに行く

「にいさん!ありがとう!」

握手を求められそれに答える

その行動と共にあることを聞く

「トーマスさん、あの子たちはこれからどうなりますか?」

「そうだな、今日はもう遅いから納屋に閉じ込めて、明日町に送って多分牢屋におくられるかな?」

まだ若いのに・・・牢屋にか・・・

「あの・・・彼らと少し話したいんですが・・・」

「?どうかしたかい??」

トーマスさんは不思議そうに尋ねる

「いや、若いと来てましたがまさかまだこんな子供たちとは思わなくて、なにかできることがあるんじゃないかと・・・」

「なにかできること??」

「はい、この子たちに事情を聴いてこれからなんとかまっとうにできないか・・・」

「にいさん・・・それは無理だよ」

トーマスさんが険しい顔で答える

「この子たちは一度、盗みや強奪することをしてそれの味を知っちまった・・・まともな人生に戻るのは無理だ!!」

「でも!!」

食い下がるが

「確かに俺も山賊が思ったより若いことに驚いた・・・が、子供たちが盗みや強奪に手を出すことなんて日常茶飯事だ。見逃してもまた繰り返す。それが世の中だろうよ??」

これは・・・

思ったより経済事情は悪いようだ

「にいさんみたいに旅をして生きている人間はなかなかわからないかもしれんが、この土地ではそういうものだと思って生きてるんだよ、みんな・・・」

トーマスさんの言葉が賑やかな村人たちの声の中

はっきりと聞こえた

「・・・」

言い返す言葉もない

「とりあえずにいさん!ありがとう!報酬は明日渡すから今日はまかせて休んでくれ」

「・・・はい。」

この世界に来たのに・・・

世界を魔王の手から解放する

それなのに・・・

「どこの世界も世知辛いのは変わらない・・・そしてそれを変えることはできない俺には・・・」

この異世界にきてどこか勇者気分で浮かれていた心が

一気に下がる

ゲームではない

現実であるって言い聞かせていたのに

俺は現実の厳しさから目を背けていた

ここまでたまたまモンスターを倒し、村に溶け込み

人に恵まれていたがそれは本当に運がよかっただけ

さらには便利な端末を手にしている特典まであった結果だ

現実は本当はもっと過酷であること

いいだけ年を重ねたのに忘れていた・・・

宿に歩きながら思いが頭を巡った

「・・・今日は一旦いろいろなことを考え直そう・・・」

独り言をつぶやき部屋に入った

ろうそくの火を見つめて今日のこと

そして山賊の子供たちのことについて考えることにした

まずは今日の戦闘だ・・・

初の対人戦

感想は

「できすぎだな・・・」

そう、できすぎていた

体がイメージ通り動いた

これはすごいことで

あるトップアスリートが言っていた

「イメージに体がついていくのはかなり状態としていい」と

それは俺自身感じていた時期があった

それは学生のころ

部活をしていた時に思ったことを即座に行動に結ぶつけることができた

それは年やそのスポーツから離れることで

じょじょに失われたはずの感覚

しかし今回は思ったことがそのままできた・・・

ブルース・リー云々はぬいて頭で流れた画像が

その通りに体で再現できたなんて

「いくら異世界に来たからってこんな風になるのは・・・さすがに・・・ないな」

なにか要因があるとすればここ最近のモンスターとの戦闘だ

あれが体を慣らしてくれた・・・にも限度がある

いくら慣れたとしても自分で言うのもなんだが

身体能力は下がっていく年だ

「うーん・・・レベルかな?」

前も言ったがこれから伸びるのは難しい

だが経験で培ったものが生かせるなら・・・

レベルが上がることにステイタスの伸びは期待できないが

経験が生きることができるならまだこの世界を渡り歩くことは可能かも

まだ謎は多いがレベル上げをすることに意義はあるだろう

「これからもレベル上げはやっていこう!!」

あらためてレベル上げを誓いつつ次は問題の

「あの少年たちの今後だよな・・・」

今回はどっちかというとこちらがメインだ

あの少年、少女をこのままこの世界の掟と捨ておくか

もしくは新たな可能性を提示して大人たちそして彼らに新しい道へと生かすか

個人的には

「後者だよな~なんか可哀そうなんだよな~あいつら」

仲間を思う気持ちがあるし

ちゃんと何かの目的や役目を与えてあげればうまい具合に社会に溶け込めないか?

今まではそのまま根本的解決がないまま放り出して

その結果また同じ道へって感じなんじゃないか?

「あ~わからないことが多いな~まだ!!」

この世界の情報が圧倒的に少ない

あれもこれもって一度に聞くのは俺が無理!

頭で整理できなくなる

知りたいことをその度に知らないと頭に入らない!!

「おっさんの・・・いや俺のスペックの低さが・・・」

情けない

だが、まずはあの子たちの話を聞いて

大人、トーマスさんたちの話を聞く

それが今の目標だな!!

「世界をどうこうの前に、身近なところから変えてみる・・・」

折角の異世界生活

現代社会で鬱屈として生きていた

それを繰り返すようじゃまた思うだろうな

「ゲームの世界ならってでも!もうここはそういう世界なんだ!!」

言ってろうそくを吹き消し

少年たちがいる納屋へと向かった


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