霊界
「永遠の眠りにつくがよい。対魔霊師よ」
と、倒れた三人の元に、全身を黒いマントで覆い、左手に手鏡、そして、右手にナイフを持った男が歩いてきた。
「あばよ」
彼がナイフを降り下ろした瞬間、
バチン!!
「!!」
「かかったな」
なんと、大柄な男が急に立ち上がってナイフを弾き飛ばしたのだ。
「何!? この鏡の光が効かないとはどういう事だ?」
と、驚きの声を出す男に対して、クラークはゆっくりと近付きながら言う。
「俺の体は他の人よりちょっと特殊でな。そんな小細工は効かないんだよ」
「ここは……?」
ケントとジェシカは目を覚ました。
辺りには紫の霧が立ち込めていた。
「ここは、まさか―――霊界!?」
「そうみたいね。しかも、魂だけ連れてこられたみたいね」
今、二人は体が無く、白く光る丸い魂の状態で浮いている。
「うわーん!!」
後ろから泣き声が聞こえたのでそちらに行くと、そこには子供達がいた。かなりの数で、数えきれない程だ。
「よかった……子供達は無事ね。体と魂もくっついたまま連れてこられたみたいだし」
「でも、俺達は魂だけだからどうしようもないよ」
その時、
「霊界へようこそ。対魔霊師の諸君」
いきなり声が聞こえ、上から男が降ってきた。ボロボロの茶色い布を着ていて、両手には何かを持っている。
「誰だ!!」
ケントの問いに、男は笑いながら両手に持っている物を二人に見せびらかす。
片手には、巨大な鋏。
もう片手には、巨大なカッターナイフ。
「…………!!」
その男は笑って言う。
「私の名は、“切断魔”ジョニー・ザ・カッターだ!! 早く君達の魂を切断したくてたまらないよ!!」




