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不穏な情勢2
「フロスティン国との緊張状態を鑑みれば、貴国の幻覚剤騒動は本意ではないでしょうね」
と国主が言い添えれば、ヴィルヘルム様の視線が私の方へと向いた。
「仕方がないだろうな、幻覚剤が民間に広まれば国力が落ちてしまう。巫女をくれてやるくらいなら、痛くもかゆくもない」
とランドルフ様が話をまとめてしまう。
そう、私がご自分の懐のうちにあると、思っていらっしゃるのだ。ランドルフ様にとって、女性はその程度のものなのだろう。
ヴィルヘルム様とは翌日婚礼式を控えていた。ランドルフ様からすれば、知る由もない、興味を持つ必要もないことなのかもしれない。
ご客人を送り出し、ヴィルヘルム様と私は部屋を辞する。




