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第十王子との人違い一夜により、へっぽこ近衛兵は十夜目で王妃になりました。  作者: KUMANOMORI


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憧れの思い人と憎らしい婚約者1

 王宮の回廊で、ヴィルヘルム様に鉢合わせて、私は肝を冷やした。


「解任するらしいな」

 と問われて、

「はい、色々と粗相をしてしまいまして」

 と私は答える。


「残念だ。ミリアは筋が良かった。それに、皆の士気をあげてくれていたと思う」

「私にはほかに能がありません。ライオネル様の元に参ります」

 と簡潔に告げた。


「良縁であるなら、いいが」

 とおっしゃるので、私は胸が痛くなる。

 きっと、ヴィルヘルム様にとっては、私の婚姻はこれまでの同僚の退任と同等のものなのだろう。


「軍部との縁を結ぶのも、私の役割なのでしょう」

 これ以上会話を続けていても、辛い。私は、「それでは、失礼いたします」と言って去ろうとする。


 けれど、

「ミリアのご両親がお許しくださるなら、俺のところに来てもらいたかったが」

 と予想外のことをヴィルヘルム様がおっしゃるので、

「来てもらいたい、とは?」

 と私が尋ねる。


 ヴィルヘルム様は照れくさそうに、頬を指でこすった。

「縁組だ」

「え、縁組ですか?」

 何をおしゃるの?


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