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第十王子との人違い一夜により、へっぽこ近衛兵は十夜目で王妃になりました。  作者: KUMANOMORI


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揺れる心3

 エルドナード様はご逝去なさったことにより、ベアラル様、ラルズス様に続き三人目の王子が亡くなってしまったことになる。


 異常事態だ。


 裁判所が検分に入ったところ、お二人のお部屋にはそれぞれご本人のものではない物品が残っていた。エルドナード様のお部屋にはレイナード様の衣服や似姿が、そして、レイナード様のお部屋にはヴィルヘルム様のベルトや腕章、そして似姿などが見つかる。


 それによって、お二人の思いが私には分かった。私の手紙がなぜ、ウィリエール様の元に届いたのかも分かる。

 お二人を動かしていたのは恐らく嫉妬心だ。

 

 レイナード様はヴィルヘルム様に思いを傾けていらっしゃった。そして、エルドナード様はレイナード様にご兄弟である以上の思いをお持ちだったのだと思う。


 お二人の交錯する思いによって、手紙の行き違いが起こった。結果として私はウィリエール様と一夜を共にしてしまったようだ。


 予想外の一夜から、私の心は大きく揺れている。

 少し前までヴィルヘルム様をひたすらに思っていた心は、二つに引き裂かれていた。


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