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揺れる心2
着替えて屯所に戻れば、兵仲間は皆私の身体の心配をしてくれる。
手足を縛りあげられて、凌辱されかけた、という話が通っていた。
あながち間違いではないけれど、唯一違ったのはエルドナード様とレイナード様が私を奪い合って、戦いになったという話になっていた点だ。
お二人は私にはこれっぽっちも興味がない様子だった。レイナード様に至っては、私に憎しみにも似た感情をお持ちのようだったくらいだ。その時の表情や会話を知るのは私だけだった。
さらにあの時お二人を貫いた剣は跡形もなく消え去っており、証拠はどこにも残っていない。
ただ、額を貫かれたエルドナード様と、腹部を貫かれたレイナード様が横たわるのみだった。
私もまた、お二人に服を脱がされて喉を絞められました、と事実を告げるのみだ。周囲に理解される形で出来事を説明するのは不可能に思えた。
鋼の剣はどこにもないのだから。
一命を取り止めたレイナード様は、ご静養のために王宮を出た。取り調べには私の証言は正しいとだけ述べていたと話にだけ聞く。
私はレイナード様との接触を禁じられていたからだ。




