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第十王子との人違い一夜により、へっぽこ近衛兵は十夜目で王妃になりました。  作者: KUMANOMORI


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嫉妬心1

 気づいたときにはどこかの部屋にいた。

 チュニックの前が裂かれており、シャツの前も切り裂かれている。手は縄で縛られていた。下半身は兵服のボトムスを穿いていたけれど、前のボタンが外されている。


 床の冷たく硬い感触が背中にあり、床に転がされていることだけは分かった。


 ウィリエール様に黒い羽根を持つ使い魔について聞きに行ったのだけは覚えている。見たことはないとはおっしゃっていた。

 けれど人の形をする使い魔は、魔獣型の使い魔よりも使役しやすいようだ。

 それゆえに、魔族ではない人が使役して、想像外の対価を要求される事例もあるという。


 そんな話を聞いた後で、私は監獄を後にしたのを覚えている。


 自室に戻ろうとしたのか、あるいは、ヴィルヘルム様のお屋敷に向かおうとしたのかもしれない。


 裁判所を横目に見たところで記憶が途切れていた。


 ほのかに鼻の奥にスパイシーな香りがしている。どこかで嗅いだことのある香りだ。


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