嫉妬心2
しばらく天井を見あげていたら、誰かが部屋に入ってくる気配がある。
喧嘩のような話し声がした。
「なんで、近衛兵を捕まえたんだ?今はルートランお兄様とキーリムお兄様のこともある。下手に動くのは得策じゃない」
「騒動に紛れて始末できればいい。ちょうど、手を貸すと話があった」
「何でそんなにその近衛兵に拘っているんだよ、お兄様」
「気に入らないんだよ、あの女」
声音は同じだけれど、発している言葉の温度がそれぞれ違う。怒りを表現している声と、戸惑いの声。
恐らくエルドナード様とレイナード様だ。
お二人がやって来て、私を見おろす。私に向ける視線の質も、それぞれ違った。エルドナード様の視線は、困惑の眼差しだ。
一方のレイナード様の眼差しには憎しみにも似た激しい感情がこもっている。
――――どうして、そんな顔をなさるの?
レイナード様が私の脇にしゃがみ込んできて、私のシャツの襟を掴んでくる。
「この女が傷物になれば、バカバカしい婚約はなくなるんだろうか」
遠い眼差しをしながら、こちらを見つめてきた。エルドナード様が息を飲む。
「婚約?お兄様、まさかっ」
レイナード様は私のシャツの胸元に手を滑らせてきた。あ、と声をあげると、片手で口を覆われる。そのとき、どこかで香ったような香りがした。
「こいつを、犯す。手伝え」
レイナード様が言ったとたんに、エルドナード様の手が私のボトムスの前に触れてきた。信じられない言葉を聞く。
口を覆われて声が出せないままに、お二人に衣服を剝かれていった。床に触れる背中が冷たい。のしかかって来るレイナード様に、手を押さえつけるエルドナード様。
ぞわっと腰から背中をかける感覚に、身震いがした。何か身体の中を這いのぼって来る感覚がある。




