守護者の息吹3
「これで物理的な攻撃からは護られる」
とヴィルヘルム様はおっしゃる。
視線があったまま、私は急に頬が熱くなってくるのを感じていた。唇に指をあてたら、視線が動く。
「あ、ありがとうございます」
「悪かった、このやり方しか知らなかったんだ」
とヴィルヘルム様はおっしゃる。
そう、ウィリエール様が身体を重ねることで私に力を送り込んでくれたのと、同じだ。
そのとき、窓の外で何か音がした気がして、私もヴィルヘルム様も柄に手をやる。窓を開けて外を見ても誰もいない。
私たちは互いに顔を見合わせた。
「ミリア、くれぐれも気をつけてくれ。俺も探ってみる」
とヴィルヘルム様は送り出してくださる。ドアを出て自室に戻ろうと廊下を行く途中で、レイナード様に出会った。
私が頭をさげれば、レイナード様はこちらを睨みつけながら、通り過ぎる。
私が何かしただろうか?と思う。
レイナード様に同衾をねだる手紙が送られてきた、とエルドナード様はおっしゃっていた。その手紙がもし私が書いたものであるならば、レイナード様の元へ一度届いていたということ?
でも、元々はヴィルヘルム様へあてた手紙だ。なぜそれがレイナード様の元に届くの?
ヴィルヘルム様の宿舎に挟んだはずの手紙がレイナード様の元に行き、そしてエルドナード様の元へ行った?
どうして?
思えば、ヴィルヘルム様がレイナード様の護衛についていたことがあったように思う。
あとでヴィルヘルム様に詳しい話をうかがってみようと思うのだ。
まずは、ウィリエール様に黒い羽根を持つ小人の使い魔について尋ねてみなければ。




