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亡き王子との関係3
屯所に行けばからかいの声がかかる。
「色っぽい話とは無縁かと思ったけど、王子様のお相手か?」
「上手くいけば、王太子殿下妃だ。女はいいよなぁ」
と同僚たちはからかってくるのだ。
所詮からかいだと言っても、これまで真面目一本で任務に就いてきた私にはかなり堪えた。
唯一ヴィルヘルム様は身の回りに不幸が続いて大変だな、といたわりの言葉をくれるのだ。
ヴィルヘルム様はいつでも私を色眼鏡で見ずに、平等に接してくれる。
噂をする同僚たちには、
「むやみやたらな噂や吹聴は、査定に関わる。気をつけろ」と声がけをして諫めていた。
私には、
「気にするな」
と言ってくださるのだった。
ただ、それだけでは終わらずに、
「ミリアはライオネル様との縁組がなくなってしまったな」
とどこか仄めかす言葉がけがある。




