表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
第十王子との人違い一夜により、へっぽこ近衛兵は十夜目で王妃になりました。  作者: KUMANOMORI


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/34

亡き王子との関係4

 そのときは錆色の前髪の下に隠れた青鈍色の瞳に、色っぽい光がさした。


 ドキッとしたので、

「ヴィルヘルム様、前髪が随分とお伸びになりましたね」

 と私は話を逸らす。


「ミリアもだ、髪が伸びたな」

 ヴィルヘルム様は私の髪を一房手に取った。


「一応結わえているのですが、手先が不器用で横の髪が残ってしまって」

 胡桃色の髪にヴィルヘルム様が口付ける真似をした。丁寧な仕草にドキッとしてしまう。

 妙な誤解を受けたらミリアは困るかもしれないな、とヴィルヘルム様はおっしゃり、私から離れていく。あ、と名残惜しさを感じてしまう。


「ベアラル様はミリアを護衛としてつけて欲しい、とおっしゃってきたことがあった。どちらかと言えば、女性としてそばに置きたいといったニュアンスが強かったな」

「そ、そんなことお聞きしたことはありませんでした」


「話をミリアまで下ろすまでもないと思った。色恋を交えると、護衛がしにくい。いらぬ誤解を受けるだろうしな。例えば今のように」

 ヴィルヘルム様は近衛兵を統括している。人員の配置にも関わっていた。


「困ったことがあれば言ってくれ、ミリア」

 そう言ってヴィルヘルム様は去って行く。


 アイビーグリーンを基調とした近衛兵服に、ヴィルヘルム様だけはマントを羽織っていた。チョコレートブラウンのマントがひらりと翻る。

 私はその背中を見て、やはり素敵な方だ、と思うのだった。


 その時、ラドルが視界の端を横切っていくのを見る。


 ここ二日ほどは葬儀や取り調べがあり、ウィリエール様とお話をする機会はなかった。

 妙に気がかりで、ラドルの後を追ってみる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ