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婚約者を消した二夜目2
王宮の中では、家臣たちや兵士たちが何事か、集まりはじめる。
「ウィリエール様、こちらへ」
私も、主を護らねば、とウィリエール様を誘導しながら、窓の外をうかがった。ライオネル様の屋敷に巨大な岩が落ちているのを見る。
まるで、それは天文学の書物に書かれている隕石のように見えた。私はすっかり驚いてしまう。
「なぜ?」
「これで、消えたよ」
と至って鷹揚な話し方でウィリエール様は言う。
「消えた?」
「そう、ライオネルは消えた。ミリアは自由だ」
とほほ笑んだ。
けれど、それはつまり、存在が消えたということ?
「じゃあ、今日は僕と一緒に眠って?」
ウィリエール様は私の手を引く。
「ウィリエール様」
私は戸惑ったまま、部屋に連れ込まれた。




