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亡者の軍2
人身御供のように、ライオネル様は密売人として一旦捕縛し、シュルリアン公国へと引き渡される。
手足を縛られて連行されるライオネル様に私は帯同していた。
「ミリア、元婚約者への処遇にしては随分とひどくないかい?」
とおっしゃるライオネル様のお言葉には、
「霊界とどちらがよろしいでしょうか?もう一度隕石に潰されるのは、さぞかしお辛いでしょうね?」
と皮肉を返しておく。
ぐ、と言葉を飲み込むライオネル様は、
「しばらく会わないうちに、随分と口達者になったものだね」
とため息まじりにおっしゃるのだった。
ライオネル様はお話になるために内臓が痛むようで、腹部を押さえている。
我が国の軍はほとんどが死人だ。
ランドルフ様をはじめとして、ルートラン様やキーリム様、ラルズス様やベアラル様、エルドナード様など使い魔や守護者の息吹で亡くなった方々もまた、兵としてお力添えいただく。
ランドルフ様とエルドナード様は絶命の仕方が過激だったため、そのお姿を見たとたんに、多くの兵が逃げ出してしまう。
侵略してきていた公国の軍を蹴散らし、国主をつとめている公爵の元へ向かう。
やや脅しをかける形に友好条約が結ばれた。




