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美少女の正体

 突如現れた少女が、次々と魔物を倒していく。

 その軽快さを見ていると、かなりの魔法の使い手だと分かる。

 ただ、今のその……“とても痛い”発現は置いておくとして、この詠唱を省略してしまったりといったごり押しを簡単にしてしまうこの戦い方。


 既視感がある。

 この戦い方は……と思いつつ、私もさらに援護を続ける。

 彼女だけでこの量をさばけそうになかったから。


 詳しい話はあとで聞こう、そう私は決めて、ハルト王子と共にさらに魔物を屠り、どうにか全部倒しきれた。

 この程度では私たちは大変といったほどではないし、その突如現れた彼女も平気そうだった。と、


「ふう、人助けのつもりで出てきたけれど、意味はあまりなかったかな。と、あれ?」


 そこで振り返った彼女……美少女だが、どこかで見たことがあるような顔だけれどそこでハルト王子と目が合ったかと思うと(彼女の近くにハルト王子がいたから)そのまま駆け寄り、抱きついた。


「え、ええ?」

「久しぶり、ハルト、会いたかったよ!」


 ハルト王子は突然抱きつかれて、ほほを赤くして焦っている。

 それが私はこう、なんとなく気に入らないような……そう思っているとそこで今度は、彼女は私の方を振り向き、再び満面の笑みを浮かべて、今度は私に抱きついた。


「久しぶり、リリー!」

「……どちら様でしょうか」


 そう聞くので私は精いっぱいだった。

 はっきりいって、私は彼女とは全く面識がない。

 こんな美少女、知り合いだったら絶対に覚えているから間違いない。


 誰だ、この人。

 私がそう困惑しているとそこで彼女はふてくされたように、


「酷いな、幼馴染のロジェンだよ。一か月くらいで忘れるなんて酷いよ」


 などと、供述を始めたのだった。

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