転移
早速ミナトに言われるままに、その瞬時に移動できる魔道具を探しに行くらしい。
それがある場所をミナトはすでに知っているらしい。
「時期的にフラグは立たないだろうから、直接その場に言って掘り起こさないといけない。本来なら手伝ってくれる人間が大量にいたはずだが、そちらの小さなイベントは……時期が早すぎて起こらないだろうな。とはいえ、ちょっとした恋愛関係のイベントだから……リリー、あと一月後にここにきて、シーナという女性と遭遇したら話を聞いて恋のお手伝いをしてあげてくれ。本来はそれがフラグになる……運命影響を与える出来事になるから」
「わかったわ。……そうね、恩人になる相手だもの。その人たちはお礼をしなければいけないわね」
そう私はかしながらも、どこにあるのか、必要な道具はあるのかをミナトに聞くと、
「スコップはあるといいかもしれない。大きいものはどこにあったかしら」
といった話になり、別荘から大量のスコップを回収して、私も服を着替えてきたのだった。
それはとある池のそばにある獣道の先にある場所だった。
蔓が絡まって木にしか見えないような何かの像。
その下一面をこれから掘っていかないといけないそうだ。
ミナトが言うにはこの地面一体のどこかに起動させるための石板のようなものがあるらしい。
そういった話になって私はそこら中をひたすら掘り起こすことになった、のだが。
「ミナト、一つ聞いていいかしら」
「なんだ?」
「その石板がある場所がどこかを覚えていないの?」
「ゲーム内ではランダム設定で、どこをクリックするかで……いや、という理由でよく分からない。だから全部掘るしかない。運がいいと当たるぞ」
といった話になり更に掘る事、十分後。
「ありました!」
イレイズがそう叫んだのだった。
この子、すごく運がいいのかもしれないとイレイズを見ながら思った私だが、そこには確かに石板のようなものがある。
よくわからない文字と赤い石。
その赤い石の部分を指さしてミナトが、
「これははるか昔の古代の……神様もまだ地上にいた時の装置で、聖女の力で起動する転移装置だそうだ」
「はるか、昔?」
私がそう問い返しても、ミナトはその程度の設定で他は知らないんだと答えられてしまった。
まだまだこの世界には私が良く知らないことがあるらしい。
けれどとりあえずは目的のものを見つけたので別荘に一時戻ることに。
そこでこれから帰る旨を伝えて、馬車の人には別建てで移動をお願いする。
それから再び着替えて、転移装置の場所へ。
後は私が力を注ぎこみながら生きたい場所を思い描いて……。
同時に私達の周りに光があふれる。
その光は目を開けていられないほど大きくなって……やがて、意識が何かに引っ張られるのを感じる。
私は、目を覚ましながら“夢”を見る。
これからおこる幾つもの出来事が瞬時にくるくると変わるように映像を結んで消えていく。
けれどその中で。
私は未来の一つを選択して、魔法を使った。
結末は、私達の……そこで糸が切れるように見える画像は変わり、けれど目の前には大きな城があって。
「あ、ボクのお家だ」
そうロジェンが言いだしたのだった。
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