副作用
俺は異世界人だ。
そうミナトは私達に告げた。
それを聞いて私は……。
「冗談、を言っているようには見えないわね。本当に異世界人なの?」
「そうなんだよ、異世界人なんだ。というか、話して一発である程度納得して貰えたのは初めてだな。大抵は俺の事を、痛い子でも見るかのようにみていたからな」
「今までに話したのは何人くらいなの?」
「三人かな。いまだに信じてもらえていないな」
「そうなの……その人たちは、あなたの仲間?」
そう私は聞いた。
だって異世界人であるという重要な情報をはなすくらいなのだ。
信頼できる仲間か何かなのだろう、そう私は思って聞いてみたのだけれど、そこでミナトが一瞬黙った。
それからどう話そうか迷っているかのように呻いてから、
「そうだな、“仲間”だ」
「その“仲間”はどうしたの? 戦闘をするにしても何にしても一緒にいた方が安全じゃないのかしら」
「……いや、一緒にいた方が、俺が危険だから」
「そうなの?」
「そうなんだ」
といったようなやり取りで、そしてその仲間に関してはミナトは一切語らない。
だが額に大粒の汗が噴き出ているように見えるのは気のせいだろうか?
などと思って私が見ているとそこでミナトが、
「とまあ、そういったものがあったりするんだがその話は置いておくとして。それで俺が異世界人だというのは納得してもらえたようだから……どう話していこうか」
「それで異世界人がどうしてここに」
「そう、それだ。なんでも俺、元の世界で交通事故にあって今、入院中だそうだ」
「馬車か何かに引かれたの?」
「自動車だな」
「じどうしゃ?」
「そうそう、この世界の馬車のようなものに引かれて意識不明になったら、この世界の神様にお願いされてさ。ちょっと好き勝手し放題している悪いのがこの世界にいるから、倒してくれって。力をあげるからって」
そういいだしたミナトの話を聞きながら私は、そろそろ胡散臭い話になってきたような気がした。
けれどここで話の腰を折るのもどうかと思ったので黙っているとミナトが、
「それで力をくれて異世界ファンタジーのような世界に遊びに行けるのも楽しそうだな~、という気軽な気持ちにで俺は承諾した。それでその時貰った能力が幾つかあるが、そのうちの一つが“ゲームのような選択画面から魔法が使える能力”だったわけだ」
「そ、そう」
「概念がこの世界の物とはちょっと違う……ように見せかけてあの爺さん、ゲームが好きそうだったからな。いや、その話は置いておくとして、その魔法の中で他者に使う魔法に関しては、制約がついてしまうらしい」
「制約?」
「そう、この世界で何らかの影響を他者に直接与える場合、その“反作用”のようなものがあるらしい。それは外部から注入した“俺”という存在では特に強く出てしまい、放っておくと世界が崩壊する場合があるのでその場その場でランダムに緩和する、らしい。それが俺の他者に使う魔法での“副作用”だ」
「それは私の髪がツインテールになったものも含むの?」
「そう、そういったものだな」
と、ミナトが頷いたのだった。
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