赤い魔法陣
現れた彼、ロジェンを女体化させた人物。
彼が奇妙なことを言う。
私の力でこの人たちを元に戻す? らしい。
この人はいったい何を知っているのだろう、そう思いつつ問いかけようとして……そこで私は、この人が何という名前なのか聞いていないのに気づいた。
だから私は、
「あなたの名前を聞いていないわ」
「ミナトだ。ミナト・サクラギ」
「? 変わった音ね。私はよく知らない地域の物のようだわ」
「そうなのか? 俺達の国に似た国もあってもいいんじゃないかと思ったがそんなことはないか。ゲームには出てこなかったし」
「ゲーム……」
「詳しい話は後だ。……それで、こいつらの体力や魔力の表示は出来るか?」
そこで目の前に襲ってきた骸骨に蹴りを入れながらミナトが私にそんなことを言う。
それを聞いて私は、自分の能力について自己の中で“検索”をかける。
それは私の意思によって発動する。
するとそういった相手の“ステータス”を表示するような項目が脳裏に浮かぶ。
これは私だけや、ほかの人にも見えるようにそれらを呼び出すこともできるし、そうしないと発動できない魔法もある。
とはいえ、今はこの魔法が必要らしい。でも、
「一つだけ聞かせて。どうしてこの魔法が必要なの?」
「ギリギリ再生できるところまで倒す、つまり無力化される所までしか行かないようにセーフティがこの魔法を使うとかかるらしい。って、そういった説明はそちらには何もないのか?」
「聞いたことがないわ」
「……“聖女”の能力ってどの程度なんだ? というかそのあたりはゲーム内では説明されていなかった? うん……そのあたりはもう少し俺も話を聞かないと無理そうだな。それとも効果が違ったりするのか……とりあえず魔法を使ってもらって、その魔法が俺の予想通りの効果が出るか試してくれ」
ミナトがそう言って私に魔法を使う用に言う。
よく分からないが、見える形で体力などを表示させた方が戦いやすいかもしれない。
それにすでに私が“聖女”とばれている状況ならば、この奇怪な魔法を使っても何も問題がないだろう。
そう思いながら私は、
「“能力可視化”」
私がそう呟いて魔法を使う。
正確には“聖女”の力ではあるが。
どうだろう、そう思っているとそこでミナトが、
「さてと“魔法分析”……大丈夫だ、上手く機能している。というわけで……ここは普通の戦闘だから……“風香火炎”」
そう呟いたとたん、彼の掲げた手の前に赤い光の魔法人が浮かび上がって……同時にその魔法と威力を知っていた私は、
「こんな狭い部屋で何て魔法を!」
「明らかに敵の人数が多いから壁ごとぶち抜く」
そう言い切ったミナトに何かを言おうとした私だがその前にロジェンが、
「それはいい! ボク好みの力技だね! そう思わない、ハルト?」
「……面倒なのが一人増えた」
「ひどいな~」
そんな会話をしつつ二人は後ろに飛ぶように下がる。
ミナトの魔法に巻き込まれないためだ。
そして、ミナトの赤い魔法陣が強く赤く輝いたのだった。
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