来栖高校生徒会特異属性対策部 調査レポート 一〇二
来栖高校生徒会特異属性対策部 調査レポート
識別番号 一〇二
優先度評定 C
一〇二は本校在籍の生徒に発現する特異属性です。本レポートにおいて、一〇二が発現した生徒のことを以降一〇二特異生徒と呼称します。
一〇二特異生徒は女子生徒であることが多いですが、男子生徒だった事例もあり、詳細な発現条件については不明です。
一〇二特異生徒は梅雨の時期に現れます。同時に二人以上の一〇二特異生徒が現れることはありません。およそ十二年周期で確認されていますが、五年ほど前後する場合もあり次にいつ現れるか予測するのは困難です。
これらは過去の事例に基づく推測に過ぎず、一〇二が今後も必ずこの法則に従うという確証はありません。
一〇二特異生徒本人に一〇二が発現しているという自覚はなく、また外見的、内面的な変化も生じません。これらの特徴から、一〇二特異生徒をその属性が発現する以前に特定することは困難です。
一〇二特異生徒は降雨を引き起こす属性を持っています。
一〇二特異生徒が感情を昂らせた時、その頭上に極めて局所的な降雨が発生し、一〇二特異生徒の感情が落ち着くと収まります。
発生条件が整った時、その場に雨雲がなかった場合でも、頭上から無数の水滴が降り注ぐという現象は必ず発生します。
その際の降雨の定義は、一〇二特異生徒の体が頭上から落下した液状の水によって濡れることであると推測されます。
そのため、一〇二特異生徒が屋内にいた場合や、雨具を使用していた場合でも、一〇二特異生徒の体を濡らすような降雨現象が発生します。この際、一〇二特異生徒が濡れないよう対処し続けると無制限に別種の降雨現象が引き起こされ続けるため注意が必要です。
以上の調査報告から、生徒会特異属性対策部は一〇二を生徒の健全な学校生活を脅かす脅威ではないと判断し、優先度評定Cの基本対処事項に認定します。
ただし、降雨の発生条件を満たした時、制御可能な水源が付近にない場合は、当特異属性の優先度評定をSの対処不能事項に引き上げるものとする。




