40話 開かれた扉と新たなる仲間?
「逃げて!お姉様!今はお引き下さい!」
補給物資を取りに行こうと、三歳の掌に握られて、元の世界に来てみると
「エライ時に来たわね」
私はこの時...自分が凄く悪い顔になっているとは、思ってもいなかった。
『ねぇ三歳?』「どうした?」『そろそろアッチに行きたいんだけど』
寝ぼけてた俺はセシルの言葉に、直ぐにはピンとこなかった。すると
「おはようなのじゃ三歳、よう眠れたようじゃの?」
「リアのおかげでな♪」「そうかぇ♪」
隣で寝てたリアが起きてきたので俺はリアの言葉に感謝しつつ、抱き上げ頬ずりした。
リアも満面の笑みでスリスリしていると
『ちょっと!起きたなら代わりなさいよ!」『「うぃやぁっ?!」』
「お前な!喋りながら入れ代わんなよ!」『そうじゃそうじゃ!』
リアの顔がさお姉に、抱きしめていたハズのリアがさお姉に?
「何で(さお姉と)抱き合ってんだよ!」
「みっくんが抱きしめてきたんやないの!でも...いいよ♪」「断る!」「や〜だぁ〜離れたくなぁ〜い」
するとセシルが、何があったかザックリとだが教えてくれた。思わず俺は
『「何してくれてんだよ」』『声!デカい!』『器用な事が出来るの♪』「みっくん!しぃ〜!?」『やれやれだね』
耕助とさお姉に同時に伝える事に気を取られて、リアたちへの配慮に欠けてしまった。
『スマン、リア』『よいのじゃ三歳、気にするでない』
『セシルへの配慮は?』『お前にも罪はある』
リアへ乗組員に謝ってもらえるよう伝えながら、さお姉の身体を引き剥がそうとしていると
『ええぃ離れるのじゃ!』『良いじゃない?思えば私、リアの事可愛がった事無かったし』『散々可愛がってきたじゃろうが!』『同じ身体じゃない?』『魄が違う!』
リアとセシルも似たような事やってんな...なんて思ってたら
「なんでキスしようとしてんだよ!」「だって耕にぃはしてくれなかったから」
「しなくていいよ!ってかすんな!」「えぇ〜?!」
駄々をこねようとした瞬間に意識がソチラに向いたのを見逃さず、俺はなんとかさお姉の呪縛から抜け出した。すると
『呪いの呪縛とは、沙織とやらは呪術師かぇ?』
『「言葉の綾だ」』『一瞬信じたではないかぇ?!』
リアが俺の感情を読んだ時に、要らない妄想まで読み取ってしまう。セシルもソレは分かったみたいで、アッチでリアに解説しているようだ。
「ところでさ?さお姉」「何...(ニジリ)」「仕事行かなくて良いのか?」「してるよ?(ワキワキ)」「は?」「担当作家の家に原稿取りに来てる(ドヤッ)」
(嘘だろ?!)『ブワァッハハハッ!!』『うあぁ...』
さお姉の機転の良さに驚愕していると、セシルからは
(クレアみたい)って感情が流れてきた。それと同時に
(こんな時に取るリアのリアクション...腹立つわぁ...)
って感情も...まぁ俺は
『リアだから良し』『三歳♪』『そのうちムカつき出すから』
って思ってると、セシルからそのうち飽きるような事を言われたが...
いや、ソコは変わらないね。などと思いつつ...いい加減俺は、飽きてきたさお姉とのテーブル周りに終止符を打つ事にした。
俺はさお姉に言葉で誘導する事を試みる。
「朝飯にしないか?」「!お腹空いた♪」
予想に違わず...さお姉は俺の思惑通り、さっきまで抱き合おうとしていた事など忘れ食欲に支配された。寝室に向かった所を見ると、多分着替えるのだろう。そう思って俺が台所に向かうと
「恵子〜?今日外回り...」「...はぁい」
違ったようだ。しょんぼりした顔で出て来たさお姉に
「編集長は何て?」「担当作家は一人じゃないでしょって」
聞けば、当たり前の回答が返ってきた。まぁ社会人として当然の事である。
「朝飯出来るまで時間あるから、今の内に着替えたら?」
「そうするぅ〜」(ぬぎ...)「待てぇい!」「何ぃ?」「わざとだろ?」
「えへへ...」「(寝室を指さし)ハウス!」「犬扱いされたぁ〜」
などと馬鹿なやり取りをしたが、さお姉はちゃんと寝室に向かってくれた。
朝飯だけ食って出ていったさお姉を見送って、歯磨きしていたら
『さっき言いかけたお願いなんだけど』
「うわぁ!?」『あっ!?ごめん』
突然セシルが念話してきた。リアの魔力回路を通じて行う念話と違い、セシルとは魂の回廊を利用して意思疎通している為タイムラグ以前に予兆がないのだ。
だから油断している時に突然念話されられると、どうしても驚いてしまう。その点近頃のリアは、俺が魔力を感じたのを確認してから念話してくるようになった。それに引き換えセシルは...
あんまりごめんって思ってないだろ...って俺が思っていると
『そうね、でもコレはダメね。反省するわ』
「反省だけだよな?」『ノーコメント』
なんだが良く分からない感情のまま、セシルが返答してきた。だがソレよりも
「リアはどうした?」
『あぁ...今寝てるわ』「は?」
リアの気配が無い事に気付き、聞いてみると
『さっきから言いかけてたけど、アッチに行きたいのよ』
「それとリアが寝てるのと、どう関係が?」
どうやらこれからセシルがやろうとしている事に、妹が関わってくるらしい。そして俺も...
「アイツならやりかねんな」『でしょ?』「あぁ」
正直一度も会った事は無いが、最近ではセシル以上に良く知る人物になりつつある...かもしれない。
『甘いわよ、まだまだそんなモンじゃ無いから』
「本当かよ...って疑えない所がアイツらしいな」
俺は、まだ見ぬ前世の妹を既に迎えに行くつもりになっていた。
『ぶっ!?何よソレ?』『笑うなよ』
俺は声の振動が起こらないよう念話で答える。まぁ...今の俺の格好を見れば、笑いたくもなるだろう。
『まぁ...前回の失態を鑑みれば、当然の対応ね』
『失敗な』『どっちでも良いわよ』
俺は前回中腰&片手突っ込みという、とんでもない格好をした為...半身が凝り固まってしまった。
あんな痛い思いはもう懲り懲りだと心底思った。なので今回は湯船に座布団を敷いて、長期戦を考慮したのだ。
『まぁ...後顧の憂いを断つって事で良いんじゃない?』
『他人事だと『思ってるわよ』...くぅ〜』『うふふっ』
そんな馬鹿な事を言ってる内にも準備は滞り無く進み...
『行けるわよ』『分かった』
セシルの声に合わせて俺は手のひらを上に向ける。ソコに小さな人型(蚤)のようなものがゆっくりと舞い降りるのが見えた。
『誰が蚤よ』『小さすぎて見えねんだよ!』『...ふん』
セシルの小言を聞きながらも俺は手を握り、潰さないよう真ん中にマシュマロでも入っているかのような感覚で風呂のタイルに手を入れた。
『予想通りだったけど』
『想定外の事が起こってるみたいだな』
俺は目を瞑り、セシルの視界を軽く視る事で情報を共有した。
そこには...マルプロイヒ帝国の重鎮にして伝説が指揮する部隊が展開していた。
『やべぇんじゃねぇか?』『いいえ!千載一遇の機会よ!』
俺がセシルは何を言ってるんだ?と思っていたら...
『おまえ!?えげつないな?』『当然でしょ!こんな美味しい機会、あり得ないんだから!』
セシルの作戦を披露されて...俺は思わず、敵に同情してしまったんだぜ。
最後の締め言葉...分かる人には分かると思いますw
(読んでて欲しいなぁ)
P.S...妹の件も同様ですw
読んで頂きありがとうございます(╹▽╹)
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感想、レビュー…ハードル高いと思いますが頂だけたら嬉しいです(≧▽≦)b"




