39話 スマホ改造計画の全容
『それよりも...イケそうか?』「分からんが...お主のお陰で光明はあるぞぇ」
相変わらず心配性な三歳じゃが、コレばっかりはやってみぬ事には分からぬ。
「お主の言うやっつけ作業じゃな♪」
『おいおい...』「仕方なかろうて」『まぁなぁ...』
そんな三歳との蜜月を堪能しているとゲビックが
「リア嬢ちゃんよ?」「出来たかぇ!?」「あぁ...」
『スマホに繋がったのか?』「そうじゃ♪」
作業完了を知らせに来た。三歳の言葉に嬉しさが溢れる。
我は早速三歳やセシルの世界を知るべくスマホとやらに接続する。
そして、三歳が思い浮かべた仮説を実行に移した。
すると、少しだが見えてきた。このインターネットと言うものが...
「くぁ〜ハッハッハッハァ、ひょお〜♪」
『ご機嫌だなリア』「当たり前じゃわい!」
三歳の奴め...我のこの高鳴りを【深夜テンション】などと抜かしながら、ソコも可愛いなどと...
じゃが、今はソレどころでは無い。この焼け付く程の目にも止まらぬ潮流に...
「コレは...決まった住所に手紙を細かく送る、などど言っておったが...何艘もの小舟に羅針盤を持たせて大海に送り出し、迷わず帰港させるようなものではないのか?」
そう思いながらスマホに目をやり
「始めからこの端末を使っておれば...いや、それではやはりパケットはどうにかなってもこの通信プロトコルに周波数の切り替え等、いくら我に高い演算機能があるとは言えソレを知らねば何故発信が出来ないのか分からなかったであろうし...やはり後から調べておったら理解が遅かったであろうの♪手順を飛ばしながらやっても碌な事にならん」
尚も思案に耽っていると
『リア?!』「んおっ!?いつ(三歳と)入れ代わったのじゃ?」『気付いてなかったの?』
セシルが念話してきおったが、我は今それどころではない。
「PC側に端末として超高性能なLANカードと認識させる...ここが要じゃの?」
『いや、私じゃ分からないわよ』「分からんのかぇ?!役にたたんのぅ」
『あのね?インターネットって「分かったから少し静かにしておれ」くぅ〜!?』
何か言いたげじゃったからセシルの相手を少ししてしまったが...そもそもこの電脳世界がもたらした波及効果を知らぬコヤツに、期待した我が間違いじゃったわ。
セシルの事は忘れ気持ちを切り替え、我はもう一度スマホへと意識を向ける。
「先程も思った事じゃが...先に調べておらねばプロトコル・スタックとはなんぞや?って所で支えておったじゃろうし、カーネル内部とやらにお伺いをたてる。などという部分や、仮に電脳世界の仕組みを全て理解したとしても...何億ともいう信号を秒間で構築する事に絶望したじゃろうの」
現に今は三歳が居らぬ。スマホを先に置き...一つづつ分からぬ所を模索している時に、三歳が眠りに就いていたならば...
「手詰まりであったろうの」
そう我が一人で得心を得ておると
「三歳?!お主眠らないで大丈夫なのかぇ?睡眠をとる為にセシルと入れ代わったのじゃろ?」
「ん?あぁそのつもりだったんだが、クレアにここまで連れてこられたんだ」
通路から話し声が聞こえてきおったので見てみると、クレアに腕を捕まれ三歳がここまでやって来おった。
「お主らは作業を続けておくのじゃ!我が居なくとも錬金術式は組めるじゃろ?」
我は相互風景投影板越しで、ゲビックたちに作業続行を命じた。
すると案の定愚痴りだしたので予てより
「えぇ〜!?」「マジかよ?!」「異世界でも(扱い)変わらねぇ」
三歳が来たらやろうと思っていた、テレビでの二か国語放送を模倣してみる。
「どうじゃ?我の日本語訳は?」
「今の...そうなのか?」「無論じゃ♪」
するとどうじゃ...三歳の奴め、目をキラキラさせて我を見てきおった。
「流石に日本語そのものを鼓膜で聞くようには出来んがの」
「いや、充分凄いって!ほとんど違和感ないよ!」
ほんの少しじゃが、三歳なら気付けるレベルの交信時差があるにも関わらず...
「えへㇸ...♪」
我は三歳が純粋に悦んでおるのを感じ、嬉しいのじゃが同時に恥ずかしくなる。そんな顔を皆に見られたくない故、我は俯きながら三歳の手を取りセシルの部屋へと向かう事にした。
「リア様?何処に行かれるんですか?」「寝るのじゃ」
「生体保全維持筒は「三歳と寝落ちもちもちするのじゃ♪」はい?」
クレアが何処に行くのか聞いてきおったが、我はそっぽを向く事で紅くなっておるであろう顔を隠す。
じゃが、三歳め、我を抱き枕に就寝?悪くない...などと考えおって
「今起きて、食べたばかりじゃないですか?お餅はありませんよ?」
そんなクレアの言葉が聞こえてきたが、我もうクレアの事などどうでも良くなった。
「気にするでない。お主は寝とらんのじゃからな」
そう三歳に告げるとコヤツは我に身も心も委ね...眠りについた。
我もその後を追うよう、三歳の胸に顔を埋めながら念話を切り忘れた。
「ねぇ!耕にぃと代わりなさいよ!」「アンタ起きたの?」
リアと三歳の幼気なやり取りを眺めていたら、沙織が目の前に来て馬鹿の一つ覚えを披露した。その声に驚いて声を出した事を後悔するより先に、私はこの女を黙らす事に専念する。
「(声を潜めて)響くのよ!」「...ごめん」「分かればいいのよ」
私が小声で声量を落とすよう指摘しながら水槽を指差すと、沙織は少し不貞腐れながらも小声で謝ってきた。
「振動もさせないよう気をつけて」「分かってる」「...そう」
揺らさない事も伝えようとしたら、気をつけているでしょと逆に指摘し返される。
思えば沙織が私に声をかけた時も、声量は押さえ気味だった。むしろ、私の驚いた声の方が大きかったかもしれない。現に今もジト目でコチラを見ながら
「アナタの方が「ごめん」...分かれば良いのよ」
...指摘し返され私は素直に謝った。すると
「(自分の身体に)帰った時、謝りなさいよ」「三歳みたいな事言うわね」
「お姉ちゃんですから(ドヤッ)」「義理でしょ」
「やっぱりアナタの事...好きになれないわ」
そうやって、他愛もない話をしていると
『仲良くなってきたじゃないか』「耕助!?」「...?!代わって!」
いつから聞いていたのか分からないが、耕助が念話しかけてきた。
私が沙織に言われるまでもなく速攻で入れ代わると
『もっとコミュニケーション取れば良いのに』「『嫌よ!』」
耕助が沙織と仲良くして欲しそうに言ってきた。間髪入れずに拒否したら、あの女と意見が一致してしまい...
『もう充分仲良さそうだな』『「......」』
この耕助の言葉が...最初の言葉も含めて私と沙織、ドチラを指すのか考えていると
『両方だよ。それと、沙織の言葉で驚いた君の感情に起こされたんだけどね』
耕助が少し笑いながら言ってきた。だがら私が
「始めっから聞き耳立ててたんじゃない!」『あははっ』
耕助に非難の声をぶつけたら、コイツは...更に悪びれもなく笑いやがった。
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