38話 三歳の閃き?
「それにしても...お主がスマホを戦艇の横に置いた時は痺れたぞぇ♪」
「そうかい?」「あぁそうじゃとも♪」
我は三歳の頭を撫でながら、優しく呟くように耳元で囁いた。
「とりあえず...セシルがVチューバーになるってのが、絵空事でなくなったのは...」
すぅ…すぅ…
『良かったと、言いたかったんじゃな』『あぁ...』『!こやつ...念話で寝言を♪』
睡眠の邪魔になると思い声に出さなんだら...
(愛いヤツよのぅ)
今度は念話にもならぬようそっと内側で溢すが
(本当に愛いのぅ)
微笑みが増したような寝顔を魅せる三歳に、我は感謝しつつ眠りについた。
『眠気覚ましに我の願いを聞くのじゃ♪』「あぁ良いぜ」
俺は眠気で回らない頭を奮い立たせながら、リアの願いを聞く事にした。
『お主の言うインターネットとやらの...全貌が知りたい』
「それは!?『大丈夫じゃ!忘れたのかぇ?我は...そう、その通りじゃ♪』だな」
そうやってリアが聞いてきた事を俺は言葉に変換せず、全てイメージで応えていった。すると
『百聞は一見に如かずじゃ!』「分かった」
リアがPCそのものを見たいと言うので俺はPCを立ち上げ、試しに検索画面を表示した。
『なるほどのぅ...セシルのように直接は見れんが、何となく分かったわぇ』
「そうか『別に喋らんでも...あぁなるほどの』そういう事だ」
俺は検索画面を見ただけで何処まで分かったのか、リアの理解度を聞こうとした。
すると思考を読んだリアが俺の質問を遮るも、即座に俺の意を汲み取る。
「思考を読まれ意識するだけで、リアが話しかけてくる手法に慣れると後が怖いからな」
『確かにそうじゃ。セシルには本に悪い事をしたわい。我もこれからは、こうやって話すよう努力してみようかの♪』
俺はそんなリアに感謝しつつ具体的に何を知りたいのか、この後ひたすら質疑応答を繰り返していく。すると...
『んがぁ!?なんじゃソレはぁ!!!』「落ち着けリア!」
リアの感情が初めて濁流のように押し寄せて来る。それもその筈で
『やり方はまだ良い。単に手間なだけじゃ!その後のやり方も単純と言えなくもない。じゃが』
少し、いやこれは溜めてるな...そう俺が思った瞬間
『一秒に数億も!しかも正確にじゃと?我がそれをやるのかぇ?!』
先程よりは少なかったがリアの感情が押し寄せてきた。リアが驚愕したのは
(クロック発振器: 1秒間に数億回という正確なリズムを刻む水晶)
この一文だ。これを見てちょっと絶望気味になったようだ。だが俺には秘策がある。
『お主!と言うか今閃いたじゃろ?!』「まぁまぁ」『お、おぉ!?』
俺は前に使っていたスマホを引き出しから取り出しリアに視せる。
「分かるか?」『やってみんことには分からんが、精霊魔導核を酷使せんでもようなったのは助かったわい』「それはよかった」
そうやってスマホを中継機にする事で、一つ問題をクリアしたと思ったが直ぐ様リアは
『数億回...』「ん?」『数億回の01行進...』「あぁ...」
俺は
『ぷろとこるぅ〜?|お荷物宅配のやり方ぁ《TCP/IPのルールぅ》?憶えらんにゃい』
「おい!?気をしっかり持て!キャラ崩壊してんぞ!」『冗談じゃ...冗談じゃが』
確かにいくらリアが凄いといっても、コレは流石に無理がある。だが、俺は一つリアに確認してみたい事がある。正直そんな事は聞きたくないが、どう伝えれば良いか悩んでいると
『お主は本に抜けておるのぅ。我はお主やセシルが考えた事を、意識しただけの事を...全て読み取れるのじゃぞ』
あっ...そうだった。そう思った時には
『良いのじゃ。言ったであろう。全て読み取れると。嬉しかったぞぇ?三歳』
「そうか」『じゃから気にするでない。それよりも...お主の読み通り「やれるのか!?」ふふっ♪』
リアが優しく答えてくれた。嬉しくなった俺は食い気味に問いかけると、リアは少しは自身ありげに笑ったようだ。
『コレもやってみん事には、まだ分からんがの。』「確かにな」
『ちとその...スマホを隣に置いてくれんかの』「...戦艇の横にか?!」
まだ早いんじゃないかと思ったが簡易的に繋ぐだけじゃとリアが言うので、俺は慎重に行動する事にした。
先に水槽の中、戦艇が浮かぶ風呂桶の横にゆっくりと土台となる緩衝材を置く。
その後俺がスマホを戦艇の横に置くと...戦艇がら何か小さな物が出て来た。
『三歳よ、ゆっくりと離れてくれぬかの?』「あぁ、分かった」
俺は慎重に水槽から手を抜くと、机の上に置きっぱなしにしていた拡大鏡を手に取る。
水槽の前にしゃがみ込み、そのままルーペで戦甲鎧と思われる機体をウキウキしながら観ていると
『やっぱり男の子じゃのぅ』「こういうのは漢のロマンなんだよ!」『近いのじゃ!』『あぁスマン』
リアに子供扱いされた。思わずムキになってしまい怒られ、俺は慌てながらも念話した。だが目の前で作業していたであろう人たち?は俺が片手で謝意を示すと、何機か居る内の二機がコチラに手を振ってくれた。嬉しくなって俺が軽く手を振ると
『動きが速すぎて目がチカチカするから止めてやるのじゃ』
「はい?」『今の速度の三分の一位がまでかの?勿論この距離での話じゃ』
俺がよくあるゲームやアニメ、SF映画を思い浮かべると
『ソレは多分視覚効果を優先しとるんじゃろう。当たり前じゃが...そういう事じゃ』
おれはリアの説明に直ぐ納得した。というよりも、分かっていた筈なんだが...
『慣れじゃよ、知識よりも普段から見させられておるから、そう刷り込まれた固定概念というやつじゃ』
「そうだな...ってリア?俺より(コチラの知識)詳しくなってないか?!」
リアの言葉に同意した...が、それよりも気になることをリアが口にする。
『ふふん!それはじゃな...人は一度見聞きした事を想起出来なくとも、脳内では所持しておる。我はソレを視たのじゃよ♪』
「あぁ...一度憶えておきながらも、その情報を必要としなければ忘れる。単にシナプス形成が失われるんだっけか?」『少し違うの。極限まで思い出しにくくなっていくだけじゃ』
そう言ったリアが俺に色々と説明してくれた。俺は今の状態を鑑みて、思わず可笑しくなり笑ってしまう。
『そんなに面白いかぇ?』
「だって俺の記憶情報にあるんだぜ?歳いってボケたら頼むわ♪」
俺が言った何気ない言葉にリアは『そうじゃな』と少し儚げに答えたが
俺はこの時、リアの真意に気付けなかった。
読んで頂きありがとうございます(╹▽╹)
☆☆☆☆☆評価…可能であれば…
リアクション……お気軽にして頂だけたら幸いです♪
感想、レビュー…ハードル高いと思いますが頂だけたら嬉しいです(≧▽≦)b"




