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一夫多妻制の許されたこの社会で俺は銀髪少女に唯一無二の愛を貫く 最終章《一夫多妻エンドVer.》  作者: 東音


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さくらの異変

「良二さん。フィッシュパイ、今オーブンから出したばかりで熱いですから、気を付けて下さいね?」


「ああ……。ありがとう。さくら」


 ミトンで料理を運んできてくれるさくらに俺は、頬を綻ばせた。


 今日は、大きな仕事は纏まったものの、山本営業部長から一夫多妻制の婚姻について厳しい忠告を受け、いい知れぬ不安を感じていただけに、夜遅くに帰宅後、さくらの顔を見るとホッとした。


 ただ、心なしか、さくらの笑顔に翳りがあり、白い肌が更に色を失くして、青白く見えるような……?


 少し神経質になっているから、そんな風に思えるだけだろうか?


「はい。野菜スープもどうぞ。今日は私が、さくらちゃんに教えてもらいながら味付けしたのよ?」


「え ||||||」


 続いて香織が野菜スープを運んで来てくれ、そう言われたが、高校時代、香織に炭としか思えない焼きチョコをもらったり、お弁当と称した黒いドロドロした塊を食べさせられた記憶が蘇り、俺は青褪めた。


「もう、何よ、その顔! 高校の時は、確かに料理ド下手だったけど、今はちゃんと作れるようになってるからね?

 まぁ、もちろん、さくらちゃん程では、ないけど……」


「そ、そうなのか……。すまん。ズズッ。あ、本当だ。うん、美味いよ。よかったぁ……!」


 唇を尖らせた香織に怒られてしまい、俺は手を合わせて謝まり、スープの味を褒めた。


「もう、安心し過ぎ!」

「あら。お二人共、仲がいいですね?」


 さくらはそんなやり取りを見て、クスクス笑っていた。


「今日は、スミレとあんずはどうだったんだ?変わった事はなかったか?」


 今は、寝室で寝ている愛娘と愛猫について聞いてみると、さくらと香織は代わる代わるに答えてくれた。


「はい。今日は、亜梨花さんと茉梨花ちゃんが遊びに来てくれて、スミレちゃんもあんずちゃんも、大喜びでした」


「あんずちゃんは、猫タワーに高速で登っては、猫ジャンプするっていう技を見せてくれて、スミレちゃんも茉莉花ちゃんも目を輝かせていたわね」


「あんずちゃん普段はやらないんですけどね。お客さんがいるから、サービスでしょうか?」


「あんずは期待されると実力を発揮する

 ニャンコだからな」


 我が家の猫のエンタテイナーぶりを自慢に思い、笑顔を見交わしている二人に俺はウンウンと頷いた。


「亜梨花さん、初対面の時は随分エネルギッシュな方で驚いたけれど、今日は、妊娠中に心配な事を話し合えてホッとしたわ」


「そうなのか。それはよかったな」


 初めて会った時は、いきなりメシ凸に来た亜梨花さんにドン引きしていた香織だったが、あれから打ち解けたらしい。


「ふふっ。亜梨花さん、豪快なところもありますが、大事なところはしっかりしていていい方ですからね。お二人が仲良くなれてよかった……。これで、私もは一安心です……」


「ありがとう……。でも、さくらちゃんも……」


 ガタンッ!!


「「?!」」


 香織が何か言いかけた時、さくらが突然ふらつき、両手でテーブルに縋り付くようにして蹲った。


「う、ううっ……。い、痛……いっ……」


「さ、さくらっ!! どこか痛いのかっ!?」

「さくらちゃんっ!! 大丈夫っ!?」


 脂汗を流して苦しむさくらに、俺と香織は彼女に駆け寄り、必死に呼びかけた。

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