↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
13/35

友達①

翌週の中国語の授業の後、片岡は、約束通り僕たちのグループに入ってきた。

「片岡でーす」

おどけながら近づいてくると、

「いや、知ってるよ。おまえ目立つんだよ」と、仲間の一人から声が上がり、軽い笑いに包まれた。僕は、早速あれやこれやと、この勉強会で集積してきた有益な情報を片岡に教えてやった。

「ありがてえー」

片岡は、立ち上がって叫んだ。僕は、意気揚々と、その日の授業の解説を試みた。教科書と辞書と先週購入した自習教材とを机に広げ、ああでもないこうでもないと他の仲間と議論を交えた。片岡はその間、ふんふんと聞いているばかりで、自分では教科書や辞書を開こうともしなかった。もっとも僕にとって片岡は優秀な聴衆であり、そんなことは気に留めなかった。

仲間の一人が「メシ食いにいこう」と提案した。勉強会の後は、そのままみんなで学食にランチを食べに行くのが恒例となりつつあった。「片岡も行こうぜ」と、僕は声をかけた。片岡は嬉しそうにうなずき、ついてきた。ランチを食べながら、片岡は誰よりもよく喋った。

それから片岡は、毎週勉強会に顔を出すようになった。勉強会ではもっぱら仲間の解説を大人しく聞くばかりだったが、その後のランチタイムでは誰よりもよく喋った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。