仲が良いのはいいことだ
目が覚めたら、見知らぬ部屋にいた。
拉致監禁のイベントか?とオレは思うが、手足を縛られているわけでもなく、ベッドに横たわっていた。衣服はちゃんと着ている。
事後ではないらしい。
オレはベッドから降りて部屋から出た。廊下に出たら、ちょうどミトリに鉢合わせる。
「え」
とミトリは小さい声をあげた。
「よ、ミトリ。元気か?」
とオレが聞けば、
「なんで、ルークの部屋から?」
とミトリは聞いてくる。
「え?ここってルークの部屋なのか?」
とオレは逆に聞き返してしまった。
「知らないのに、なんで。ルークの部屋から出てくるの?」
ミトリは大量の書類を胸元に抱えていた。
「気絶して、起きたらそこにいたから」
「気絶……なんで?」
「それは、オレたちの世界では語れないことだ」
とオレは言う。ミトリも全年齢のヒロインだ。語ってはいけない。
「ルークがラウリィの攻略情報を集めていたから、そんな気はしたけど」
「別ゲームなのに、よく知っているな」
「したの?」
「多分してないな。ユーリィはルークと仲が良いのか?」
と聞けば、まあまあね、と言ってうなずいた。
「ラウリィは求めるパラメータが恐ろしいの。だから、知力があがりやすい食べ物とか、勉強方法とか。武力があがりやすい実技科目とか、色々。ルークと協力して情報を集めていた」
「ルークにも言ってたけど。オレはそんなの、求めてないよ。仲良くなる子はみんな好きだ」
とオレが言えば、ミトリは唇を噛み締める。




