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48番のシヤ。~俺、器用貧乏なんですよ。外伝~  作者: さんまぐ
少年少女の言葉、願いと仕返し。(全10話)
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第47話 神になる為に。

それぞれ止められたミチトとシヤは女店主を殺す事でシーナの無念を晴らす事はやめてミチト、イブ、ライブ、シヤ、シーシーの5人で流れ作業のように病人とロエスロエの患者を治して色街を出たいかと聞く。

中には天職として治してもらえたことに感謝をして色街に戻る者もいたが大体はシーナと同じく言いがかりに近い借金のカタに連れられた者達で逃げられるのならと色街から逃げ出した。

シーシーは必死でミチト達について行き、シヤはごく自然にミチトやイブ達と作業を続けていく。その姿にウシローノ・モブロン達は目を丸くしていた。


シーナの代わりをやり遂げたミチトは機嫌も直り「終わったね」等と言いながら色街の出入り口に戻ると固まる。

「…リ…リナさん?」


そこにはミチトの最愛。リナが半分呆れるような顔の仁王立ちで立っていた。


ミチトにすればリナの後ろで「メロちゃんに連れてきてもらったのよ」とニコニコ笑顔で言っているローサが憎い。

そしてメロを抱きしめて「メロは偉いわ!」「ママ!メロちゃんとお母さん連れてこれたよ!」とやっているアクィがその横にいる。


青くなるミチトを見てシヤが不思議そうにしていると一歩前に出たリナが「さてミチト?」と声をかけると肩を落として「…はい」とミチトが拾われた子犬のように返事をした。

シヤとシーシーはもの凄いものを見てしまっていると思った。

あのミチトが脂汗を流して困っている。



「何があったの?」

「シヤとシーシーが記憶を取り戻して…」


「戻したのね。良かったわよね?」

「それで2人…シヤ達はエグゼの所で俺を知って俺を希望にしてくれて…」


「してくれたのね。それで?」

「希望にもして神様みたいに助けて欲しいって言っていたから頑張らなきゃって思って…」


「それでこれ?」

「はい」


「払わないでいい借金に困っている子達を助けたのは偉いわよ。でもミチトまで怒りに飲まれてどうするのよ?それにローサ様も言っていたけど他にやる事もあるんでしょ?」

「はい」


「とりあえずお昼ご飯はこんな200人以上居てもアプラクサス様がなんとかしてくれたからお昼を食べて、機嫌直して午後に向かうのよ?」

「はい」


「後は私に頼みたい事はないの?」

「いいかな?」


「ほら、教えなさい」

ミチトは頷くとリナに抱き付いて伝えたい事を術で送る。


呆れ笑顔で「了解、そっちがメインじゃない。お昼食べたら先にトウテに返してよね」とリナが言う。


それを見ていたシヤは「マスター…神様になろうとしてくれていたの?」とミチトの横に行って聞く。


ミチトが答える前にリナが「そうよ。ミチトってばシヤ君達の為に出来もしないのに無理したのよ。まったく、ロキ様から聞いたけどわざわざ名乗りまで上げて力を見せつけるなんて、ミチトの嫌がる事までして」と呆れ笑う。


シーシーも前に出て「マスター、ヤァホィさんが言ってたよ。マスターは静かにひっそりと暮らしたいって…。それなのに私達のために力を奮ってくれたの?」と聞くとミチトは優しい笑顔で「当たり前だよ!君達はもう家族で子供だ。子供達の為にやれる事は全部やるよ!大丈夫。俺には皆が居てくれる。だから多少の無理もできるよ」と言い切る。


「でもそれじゃあマスターが…」

そこにローサが現れるとニコニコと「あら平気よ。それはお友達のアプラクサス・アンチさんとシック・リミールさんに頼まれて派手な演出をしただけって事にしてくれるわよ」と言うとアプラクサスとシックを見て「ねぇ?」と言う。


2人の貴族はヤレヤレと言う顔で「了解だよローサ殿」「ふぅ…、もう何でもいいですよ」と言った。




アプラクサスは第三騎士団の訓練場に簡易的にテーブルを用意して立食パーティーにしてくれる。術人間の子供達は仕事を終えた後に食べるご馳走に喜ぶ。

ミチトは勝手に術人間達を呼びつけて申し訳なかったと謝ると団長は笑顔で許してくれる。


リナは術人間の子達に懐かれていて、特にフラとライは数日ぶりなのに「会いたかった!」「久しぶり!」と言いながらポテトフライを食べる。


アクィも術人間の子供達に「格好良かった」「騎士団入ったらアクィさんみたいになれる?」と聞かれていて「ええ、技よりも貴い心を鍛えなさい。自分の心のままに人を助けるのよ」と答えてその横でメロが「ママ格好いい!」と言う。


イイーヨとイイダーロはこの騒ぎでもキチンと姿勢を正して騎士の仕事をこなした従兄弟のイイヒートを褒めている。


イブとライブは団長と話終わったミチトの横に行くと「マスター、この先は?」「イブ達は何しますか?」と聞く。


「夜はトウテでご飯を作るからイブもライブも沢山用意してくれるかな?ヨシさん達にはお願いしてあるから材料費は大丈夫…なはず」

ミチトがチラ見するとロキもヨシも「請求しません!」と言う。


「トウテ組は送るけどリナさんと一緒にマスターも何人か送ってよね?」

「イブとライブは一度に2人しか運べません」


「うん。ロウアンさん達は俺が屋敷まで連れて行くよ」

ここでロウアンが「いや、金色様の背に乗せてもらうよ」と言う。


ミチトが不思議そうにロウアンを見て「ロウアンさん?」と聞くとロウアンは横に居る金色を見ながら「折角金色様が王都に来られたのだから陛下に会ってもらう事にしたのだよ」と言った。


「金色?」

「それが全て真式様の為になるとの事ですのでやらせて頂きます」


ここでミチトが何かを言う前にモバテが横に来て「ミチト君、本来なら君も陛下に謁見して欲しいのだがな?」と言いミチトが本当に嫌そうな顔で「モバテさん…パ…」とパスの意思表示をする前に「パスなんだろ?その代わりの金色様だよ」と言って金色が王に謁見する事を受け入れさせてしまった。

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