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増渕実と、擦り切れた革靴④
実は電車を乗り継ぎ
一日、数件の顧客先を回る。
いつも電車の中で
目につくのは
仲の良いカップルや
親子連れであった。
実は席が空いたので
腰をかけた。
ふと自分の足を組んだ時に
自分の古びた革靴が目に入った。
ああ、この靴も古くなったな・・・
そろそろ買い換えないと。
そんなことを思いながら
向かいの席に目をやると
ベビーカーに
赤ちゃんを乗せた
若いママがミルクを
バッグから用意し
パパが今にも泣きそうな子を
あやしている。
ああいう、時期
俺は子供達と
ほとんど関わらなかったな・・・
仕事でそれどころじゃなかった。
子供が小さい頃まだまだ
男は仕事女は家事
という時代だった。




