閑話 エレーナ=ボナッチェリ
何だろうこの気持ち、こんな気持ちは初めて。
出会いは約3、4週間前、冒険者に裏切られ、貞操と命の危険を感じたあの日、もう終わったと思ったら、静かに寝かされてた。
下着を確認してみたけど、脱がされた後もないし、乱暴された感触もない。
冒険者たちは消えていて、代わりに一人の男の人がいた。
初めて出会った同業者だ、ペットボトルの水をくれたから間違いない。
ジンサイトって名前みたい。変な名前と思った。
若そうなのにぶっきらぼうで説教じみてて、面倒くさそうな男と思った。
でも、とっても強かった。
私もレンタルしてるけど、あんな風に動ける自信はない。それにお金持ってそう。こいつは使えると思ったっけ。
そんな簡単にはいかなかった。
いっくらメールしても返信もしてこない。この若くて可愛いエリー様が、せっかくメールしてあげてるのに!!
あっ、そうだった。言語理解がないから読めないんだわ。
ネットで翻訳……、うまくいかないわね。
仕方ない、必要な単語だけ翻訳して送ろう。
全く返事がないわ。
おかしい。
このエリーちゃんの魅力に落ちない男なんているわけないのに。ひょっとしてたかだか4000ユーロも都合できない貧乏だったのかしら?当てが外れたわ。
仕方ない、あいつ異世界に家があるみたいだしおしかけちゃお!そのうちくるでしょ!
あり得ないわ。何なのこの女。
なんでエリーをうちに入れてくれないのよ!
まさかエリーに野宿しろって言うつもり?!信じられない!
でも……、もうイタリアに帰るわけにはいかない……、もう一度こっちにくるお金は残ってないわ。
なんとしてもあのおっさんから金を巻き上げなきゃ!…………エリーが潰れたら孤児院のあの子たちも終わりなのよ!
やっと来たと思ったら、随分冷たいじゃない。助け合いって言葉を知らないのかしら?
え?処分?嘘、まさか殺すつもり?!冗談じゃない!そんなの許されるわけないわ!魔女裁判より酷いじゃないのよ!
知らない天井だ……。
あ、ジンがいる。
そうか……エリーは助けられたんだ……。
グラッツィエ、、ディ、クオーレ……。
エリー頑張ったわ!
薬草の判別なんてチョロいじゃないのよ!
え?終わり?こんなんじゃ元が取れないわよ!
…………子供たちの為?……、それを言われちゃ仕方ないわね。
でも、どうしよ?
あのおっさんどうなってるの?!
このエリーちゃんには一切手を出してこなかったくせに、いっぺんにふたりもって!!
許せない……、……、うわ、でか!なんなのあれは……ディアーブロじゃない……。
あんなの……、エリーに入ったらどうなっちゃうの?
この年増、頭おかしいんじゃない?!
このエリーちゃんにハーレムに参加しろですって?!
でも、この女に助けられたのも事実……、それでもハーレムはないわ!
いや、ちょっとはいいなとは思うけど……。ならエリーを選んでこいつらを追い出せばいいのよ!それが誠意ってものだわ!
こいつ僧だわ。
こんなにエロい格好してるのに見向きもしないじゃない。それにこのエリーちゃんが胸を触らしてあげるって言ってんのに、あの面倒くさそうな顔!バカにしてるわ!!
カッコいいかも…………。
こいつこんなに危険な状況なのに、すぐにエリーを助けに来てくれた。
それにあんなに強く抱きしめて……。
まるで自分の大切なものを守るように抱きしめてくれた。
エリーをほっといて戦った方が楽なのに……、絶対守るって意思を感じたわ……。
初恋だってしたことあるのに……。
なんなのこの気持ち……。
こんなのエリー知らない……。
もう……、全てを捧げてもいいくらいに……。
そうよ、別にハーレムじゃなくてもいいのよ。
エリーを抱けばきっとジンはエリーにメロメロになるわ!
そうよ、それまではこの年増を利用して、ジンをエリーの魅力でメロメロにしちゃえばいいのよ!
待ってなさい、エリーのラ・ミア・カーラ。今にティ・アーモ、エレーナと言わせてやるわ!!




