バカ息子、母親を殺す
ライの住んでいた西之島。そこの長がナギ。妻がナミ。息子がカー。ライがいなくなった島で、バカ息子が事件を起こす。
「カー、遊んでいないで、仕事しなさい!」
母親のナミは、遊びほうけている息子のカーに怒鳴りつけた。
「うるせえ! ババア! 殺すぞ!」
カーは、ポケットナイフを手に握る。握っている手は、ブルブル震えていた。
「殺せるもんなら、殺してみなさいよ!」
ナミは、息子には、人を殺す勇気はないと思っていた。
「死ね! クソババア!」
「うう!?」
カーは、ナイフでナミの心臓を一突きに刺した。
「キャア!?」
ナミは、悲鳴をあげて地面に倒れ込み、そのまま死んでしまった。
「あわわわわ!?」
カーは、とっさのことだったので、気が動転して戸惑っている。
「どうした!?」
そこにナギが現れた。
「ナミ!?」
ナギは、倒れているナミに近づき、抱きかかえる。
「ナミ!? どうしてこんなことに!?」
ナギは、涙を流しながら、事態を把握した。
「オヤジ! これは事故だ! わざとじゃないぞ!?」
カーは、必死に弁解する。
「バカ野郎! おまえなんか、俺の息子じゃない!」
ナギは、怒りに身を任せ、刀を抜いた。刀の名前は、天之尾羽張。またの名を伊都之尾羽張という。
「オヤジ!? 待て!? 話せばわかる!?」
「問答無用!」
カーは、抵抗するが、悲しみに冷静さを欠いたナギは、聞く耳を持たなかった。
「ギャア!?」
ナギは、息子のカーの首を刎ねた。カーの首は宙を舞う。
「ああ! 妻も死に、息子も殺してしまった!?」
ナギは、悲しみの余り、涙を流して膝から崩れる。
「おい、クソオヤジ。」
「な!?」
ナギは、目を疑った。カーの首が宙を浮いているのだ。会話もできる。
「よくも殺してくれたな! クソオヤジ!」
「く、首が喋っている!?」
ナギは、現状が把握できていなかった。確かに、息子の首を刎ねたのだ。
「化けて出たな!? 妖怪か!? 怨霊か!?」
「俺は俺だ。不思議と意識もある。どうなっているのかは分からないが、俺は生きている・・・のか?」
カー事態も、首だけの自分が意識を持っているのに戸惑っていた。
「そうか、俺は、俺の体を探しに行こう。そうだな、せっかく空を飛べることだし、本土にでも行ってみるか。」
「待て! 息子の化け物!」
「クソオヤジは、俺が強靭な肉体を手に入れたら、殺しに来てやる。それまで、長生きするんだな。」
「ほ、本当に、カーなのか?」
ナギは、未だに生首が飛んでいることが信じられない。
「それでは、さらばだ!」
そういうと、カーの生首は、日本の本土の方に飛んで去っていった。
「いったい・・・なんだったんだ!?」
ナギは、理解不能で、その場に立ち尽くしていた。
その後、ナギは、島で最強の3人、ギュウ、アマ、ゲツに本土に行き、息子カーの生首、もしかしたら肉体を見つけているかもしれない化け物の退治を命じた。
つづく。




